おはようございます!
今日も、暑い一日になりそうですね。
いや、もう今でも十分暑いです。

わたしは、その“暑い”をカワセミに対しては、“熱い” という言葉を使いたいのです。
私が、カワセミファンになったひとつは、その熱い運動能力です。
下載の写真の上空から水中の魚めがけて猛烈なスピードで突入する様子などは、他の生物
では、見られません。
いつも、思い浮かぶのはジェット戦闘機の姿です。姿かたちもそっくりで、人間も参考にしたのか
運動力学能力を追求していった結果が、同じようなものになったのかは判りません。
しかし、人間がカワセミの世界を再現することが出来るとすれば、遠い先の話しでしょう。
《2013.7.13 周南市 東郭》


カワセミの特徴は、その翅を自由自在に使っていることです。勿論、鳥類はすべてそうですが、
両翼の角度を自由に変え、伸縮度合いも微妙に調整しています。
急旋回や急制動、ホバリングはツバメも出来ますし、能力はツバメの方が上でしょう。
ツバメは、飛んでいる虫を猛スピードで捕まえますが、ホバリングに関してはカワセミの方が
上手いと思います。餌を捕獲する方法が違いますから、進化も違って来たのでしょう。

いま、水流に突入したところです。
この時点ではもう頭は水面から出ていますが、魚を捉えてもそうでなくてもこの俊敏な動きは
変わりません。勝負は一瞬です。カワセミは、水中でも翅を使って泳いだり、方向を変えたり
します。
カワセミの運動高能力の特徴は、水中の獲物を捕らえることです。
川では、アカショウビンやヤマセミ、海ではアジサシなどがやっていますが、カワセミはその中
でも身体が一番小さく、対体格能力としては優れているのではないでしょうか。

カワセミで一番驚くのが、この水中発進です。水中から一気に飛び出し、そのまま飛行します。
水中から抜け出る力も飛行に移る力も自分の翅でありますから、感動いたします。
飛び散る水滴、盛り上がる水面、まるで火山が噴火したような勢いです。
アジサシは、水中に潜り魚を追っかけますが、あがって来た時は飛ぶ事はしません。
海面で浮いて休みます。
でも、カワセミはそんな悠長な事はせず、兎に角、陸へ上がって魚を打ちつけて食べなければ
なりません。

一連の動作は、ほんの数秒です。感覚的には “あッ、飛び込んだ、あッ上がった” 感じです。
でも、この時のカワセミの姿が一番きれいなんですね。角度にもよりますが、コバルトブルー
の中に淡い赤褐色の胸毛など色のバランスがとてもいいのです。
それも、単に美しいだけでなく躍動している翅などに機能的美しさを感じます。

カワセミを撮っていると、その姿の変化の多様さに驚きます。なにしているのだろう?とか
どうして、あんな恰好ができるのだろうとか不思議に思うことがよくあります。
この写真は、前の飛翔から方向を岸の着地場所に修正しているところです。
カワセミの方向性は、その長い嘴と頭でよく掴めます。それについて行く翅の角度や
若干、制動を加えている尻尾の様子が判ります。
やっぱり、カワセミは、機能面でも素晴らしい鳥なんですね。