隷書体は好きで私もよくこのフォントをつかう。
碑文としても字の形が方形で有る為、適していると思われる。
2000年もの間、こういう碑文が刻まれただけに書体は金文・篆書体・楷書・草書など
あらゆるものがある。
またこれらが混ざったものもあるようだ。
中国では、それらが全部解明されているのであろうか?
書体ばかりでなく漢字自体も変遷している。
古代文字に「トンパ」がある。
表意文字である、その文字の成り立ちを聞くととても楽しい。
意志を伝える道具として文字ができたが、その出来る過程が面白い。
人間の発想の豊かさを感じることができる。
こういう着想からこの文字ができあがったんだと判った時は、おもわず“なるほど”という。
絵文字のように形が有るものは、まだいいが心持ちや感情を表わす文字は、感性が豊かで
なければ完成できないはずだ。
現代の中国語辞典で登録されている漢字の最多は、85,000字という。
しかし常用では3000字覚えれば出版物の99%カバーできるという。
そんなことを考えながら泰山賛碑で悩んでみることにしよう。


泰山贊2
taishanzan
性本乾剛
xingbenqiangang
本性は剛健であり、
心則仁粹
xingzerencui
心は則ち慈愛に満ち純粋である。
闢羣萌以必先
piqunmengyibixian
群を開いて芽生えを必ず先にし、
含衆生之所際
hanzhongshengzhisuoji
生き物すべてに存在する。
迎日月之鮮華
yingriyuezhixianhua
日月の鮮華を迎え、
蘊風雷而蔚萃
yunfengleierweicui
風雷を蔵して、ますます盛んになる。
是以晴則廣宇
shiyiqingzeguangyu
これを以て則ち広大な宇宙は、
被其光輝
beiqiguanghui
光り輝いて晴れる。
雨則寰區
yuzehuanqu
雨は天下に降り、
資其湛濊
ziqizhanhui
資源水は、深く膨大である。
粵古帝王
yuegudiwang
粤(広東)古代の帝王は、
克媲天地
kepitiandi
天地を克服し
對時茂以崢嶸
duishimaoyizhengrong
豊富で立派な品格である。