諭吉 そんなことは思い込みだよ。明日から泥んこで遊ばせなさい。赤ちゃんが舐め舐めするのを禁止させる行為も最悪だ。本能で撫で回して耐性菌を入れているのに汚いからダメでしょというのは最悪な育て方。どうぞドンドンお舐めくださいっていう姿勢で臨まなきゃ。トイレのスリッパや病院関連以外の全て舐めたいという欲求があるものに対して禁止することはとても危険なんだよ。
恵子 そうだったんですね。菌から逃げようと思っていても駄目ってことですかねえ。子どもの成長のために舐め舐めの時期は舐め舐めが大事だったんですね・・・。汚いから駄目よって取り上げていたんですが…娘に申し訳ないです…。
諭吉 そうなんだ。菌はたくさん空気中にもいっぱいいるんだから仲良くしたまえ。除菌除菌って言っていると自分がジョキンって切られちゃうぞ。それに発酵食品をたくさん食べている人はオーラが違うんだよ。発光って言うだろう?
恵子 諭吉さんちょいちょいいわなくてもいいこと挟んで来ますがこれは受けた方がいいのかスルーしたほうがいいのか。除菌とジョキンを引っ掛ける辺りが親父ギャグ満載なんですが。発酵食品を食べたら発光だなんてオーラが強くなるって。でもなんかだ信じちゃうじゃないですかあ。
諭吉 ほおおおおおおお。じゃあこれはどうだい?菌を身体に入れると金運アップだ。
恵子 それは諭吉さんがいうと説得力ありますね。金運アップしたいから菌をいっぱい摂取することにします。
諭吉 じゃあ大事な発酵物味噌を説明するが、味噌を作る過程からまずはいってみよう。味噌は何から出来ている?
恵子 なんだかいかりや長介さんみたいになってきました?それではいってみようって。味噌を作る材料は大豆と塩と麹です。
諭吉 そうだね。あと水も大事だよ。大豆を煮て柔らかくするには、水が不可欠なんだ。その4つを混ぜてただただただただ寝かせておけば味噌が出来るんだ。その時に働くのが、麹と呼ばれるお米に菌をつけた発酵物なんだ。その麹にアスペルギルスオリゼーという国菌と呼ばれる国の宝がいて熟成を促すんだ。
恵子 国菌だなんて日本人とは切っても切れない菌ですね。
諭吉 そうだよ。アスペルギルスオリーゼのおかげで本物のみりんや、酢、お酒などが出来るんだし、鰹節や関西地区で使われている熟成昆布もこのアスペルギルスオリーゼの働きに他ならないんだよ。
恵子 生活に根差した菌ってことなんですね。大事に守っていく必要がありますねえ。
諭吉 乳酸菌や酵母菌など名もなき善玉菌が大豆に擦り寄って行って仲良くしましょって声を掛け合ってアプローチが成功してまぐわっている状態を続けて、ドンドン仲良しが進むのが発酵なんだ。それには時間という調味料が何よりも大事なんだ。五年物の味噌なんかは国宝級だ。