日和見菌侮れず | 東海醸造(三重県鈴鹿市)味噌道探究中

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の著者インタビュアー恵子が大好き過ぎて
ファンサイトを作っちゃいました。



 

諭吉 悪玉菌。いわゆる腐敗菌といわれる物で、カビを生やしたり生ゴミが臭くなってくるのも悪玉菌の仕業。腸内で悪玉菌が増えてくると便秘になったりガスが臭くなったり、それが続くと大腸ガンと呼ばれるようになったりするんだ。

恵子 さっき菌は種類あるっていいましたよね。もう一つは何ですか?

諭吉 もう一つは日和見菌というんだよ。この日和見菌がなかなか曲者なんだよ。自分の意思が殆んどなくて、善玉菌とも悪玉菌とも仲良くするし、でもすぐに裏切るという菌なんだ。でも発酵が腐敗に変わってしまうのを食い止めるのも日和見菌の働きがなくてはならないんだよ。

恵子 意志が無いんですか?どちらか強い方になびく菌が、日和見菌なんですね。

諭吉 そうなんだよ。だから、この日和見菌達に好かれると発酵が成功したというように呼ぶんだ。でも悪玉菌が好きになると腐敗に傾いてしまうんだ。菌はバランスの世界なので少しでもいい菌が繁殖し出したら一機に良くなり、またその逆に悪玉菌が勢力強くなるとタガが外れてバラバラになって崩壊してしまう。菌の世界ってこんな感じなんだ。働き蜂や働きアリの割合も同じだよ。二対七対一で、善玉菌、日和見菌、悪玉菌なんだよ。

恵子  じゃあ。日和見菌凄く大事なんですねえ。どっちにもなびくって。

諭吉 そうだよ。日和見菌侮れずだ。そして悪玉菌は不要のような気がするかもしれないけど、一切なくすと今度は菌のバランスが崩れて来て日和見菌が悪玉菌に変身するんだよ。

恵子  えええ。悪玉菌を排除しようと頑張って、抗菌抗菌ってやっているじゃないですかあ。

諭吉 あれは生命力を弱らせるよ。悪玉菌だけを叩こうとするから日和見菌が悪玉菌に同情してバージョンアップしてしまうんだ。菌を排除しようとする行為は一見良さそうに見えてこれもまたトラップなんだ。

恵子 出たああ。またトラップですかあ。子どもたち、幼稚園でしっかりと手を洗った後に消毒液を振りかけられているんですが幼児虐待ですかねえ。

諭吉 まったくだよ。子どもに良かれと思いながらの虐待だ。子ども時代は泥んこで遊んで、いろいろな菌と戯れて仲良くなっておくのが大事だよ。大きくなってからその菌たちが変な菌たちが入って来た時に追い出したりする役割をしてくれるんだから。除菌除菌言っているお母さんは、子どもの未来を間違いなく潰しているよ。

恵子  でも菌ってよくないっていうイメージしかないんですが。