今回は、前回の記事の水槽紹介で紹介した魚達の生態(生息環境、形態、食性、繁殖、特徴等)を載せていきます。

まずはギンブナからです。

ギンブナ

コイ目コイ科フナ属

主に日本、台湾、朝鮮半島、中国に生息している。ヨーロッパや北米の一部にもいるらしい。

生息環境

・止水域や流れの緩やかな河川の下流、平地の低湿 

 地帯や沼地で、底層で生活することが多い。

形態

・体色は銀色で、体高は他のフナ類に比べて低い。

 全長は通常25cm程度まで成長するが、最大で

 40cmに達することもある。

食性

・雑食性で、動物プランクトン、付着藻類、底生動

 物(ユスリカの幼虫、イトミミズ、ゴカイなど)、

 小型の水生節足動物などを食べる。肉食性が強

 い。

繁殖

・繁殖期は春から初夏(4~6月頃)。大雨の後など

 に、浅瀬の水没植物や枯れ枝、水草などに粘着性

 の卵を産み付ける。

 単為生殖(雌性発生)を行うことが知られてお

 り、メスが他のフナ類のオスの精子の刺激によっ

 て、自身のクローンであるメスの子を産むことが

 できる。

特徴

・メスがほとんどで、オスが非常に少ない、あるい

 は生息しない地域もある。

 寿命は長く、10年以上生きる個体もいる。

ギンブナはこんな感じの見た目↓

銀色に輝いていて、とても可愛らしいです。鱗が綺麗✨️最大30センチまで大きくなるそうです。イメージは大体両手いっぱい位です🤲
続いてはオイカワです。
オイカワ
コイ目コイ科オイカワ属
日本では利根川水系と信濃川水系以西の本州各地、四国の吉野川水系、九州に自然分布。近年、アユの放流などにより東日本や四国の一部にも分布を広げている。国外では朝鮮半島、中国東部、台湾、ベトナム北部にも生息している。
生息環境
・河川の中流域から下流域にかけて生息するが、湖
 沼にも生息する。平瀬で水流が速く、日当たりの
 良い場所を好む。
形態
・体は細長く、背部は淡褐色、腹部と体側は銀白
 色。体側に赤みを帯びた7~10個程度の小さな横
 斑が並ぶ。繁殖期のオスは体色が青みを帯び、鰭
 が長く伸び、顎のあたりに白い追い星が現れるな
 ど、鮮やかな婚姻色を呈する。全長は15cm程度ま
 で成長する。
食性
・雑食性で、藻類や水草、水生昆虫や水面に落ちた
 陸上昆虫、小型甲殻類、ミミズ、赤虫などを食べ
 る。生息環境によって食性が変化する。
繁殖
・繁殖期は5~8月頃。岸寄りの流れが緩やかな平瀬
 の砂礫底に、直径30~50cm程度の産卵床を作
 り、雌雄1対で産卵・放精を行う。メスは数回に分
 けて産卵する。
特徴
・遊泳力が高い。
・環境適応能力が高く、比較的汚れた水域や河川改
 修された場所にも生息できる。
・アユが生息する河川では、アユが浅瀬を利用する
 ため、オイカワは流れの中心部や淵に追いやられ
 るなど、棲み分けが見られる。
・寿命は3〜5年くらいだと言われているが、生息環
 境によってはもっと長生きな個体もいる。
オイカワの見た目はこんな感じ↓
見た目は細長くシュッとしていてカッコイイ✨️
尻尾の色もとても綺麗です。
続いてはマハゼです。
マハゼ
スズキ目ハゼ科マハゼ属
日本全国の内湾や汽水域に広く分布。若魚は夏に河川の下流部や干潟にも入ってくる。国外では、北米大陸のカリフォルニア州やオーストラリア大陸にも生息している。
生息環境
・波の穏やかな内湾や汽水域の砂泥底を好む。若魚
 はごく浅い海岸や河川の純淡水域にも進入する。
 水質汚染にも比較的強く、都市部の港湾などにも
 生息する。
形態
・体は細長く、腹部は平坦。体色は生息環境によっ
 て変化するが、通常は淡褐色で、背部に暗褐色の
 斑点がある。全長は通常15~20cm程度だが、最
 大で25cm近くになる個体もいる。オスはメスに比
 べて口が大きく、繁殖期には婚姻色が現れる。
食性
・肉食性が強く、多毛類(ゴカイなど)、甲殻類、貝
 類、小魚などを貪欲に捕食するが、アオノリなど
 の藻類を食べることもある。
繁殖
・産卵期は1~5月頃で、南の地方ほど早い。オスは
 内湾や汽水域の水深10m程度の砂泥底に、長さ1m
 以上にもなるY字型の巣穴を掘り、メスを誘い込
 んで巣穴の内壁に産卵させる。卵は穴の天井から
 ぶら下がるように産み付けられ、オスは孵化する
 まで卵を守る。
特徴
・成長が早く、春に孵化した稚魚は夏には10cmを超
 えるほどに成長する(デキハゼ)。
・通常は1年で成熟し、産卵後に寿命を迎えるが、2
 年で成熟する個体(ヒネハゼ)もいる。
・水槽で飼育されたマハゼは、自然界よりも長く生
 きる可能性もある。
・環境適応能力が高く、比較的劣悪な環境にも生息
 できる。
マハゼの見た目はこんな感じ↓
のほほんとしていそうなお顔をしていますが、そんなところがとても可愛らしいです✨ヒレがとてもスタイリッシュだと思います。
続いてはタモロコ(クチボソ)です。
タモロコ
コイ科カマツカ亜科に属していて、日本固有種である。
主に関東地方、東海地方、長野県諏訪湖周辺部、濃尾平野、福井県三方五湖から和歌山県の紀ノ川までの近畿地方、山陽地方、四国の瀬戸内海側と高知県四万十川水系に生息している。
近年では北海道や東北地方、関東地方、九州にも定着が確認されていますが、これらの地域への分布は人為的な移入によるものと考えられている。
生息環境
・主に平地の河川中流から下流域の流れの緩やかな
 場所、用水路、ため池、湖沼などに生息する。
・水草や藻が繁茂している環境を好む。
・比較的低層を群れで泳ぐことが多い。
・泥底で越冬することが知られている。
形態
・体長は最大で12cm程度になりますが、通常は6~
 7cmほど。
・体型はやや側扁した紡錘形で、ずんぐりとした印
 象を与える。
 体色は銀灰色から灰白色で、背部は薄い茶色や緑
 色を帯びている。
・体側中央には太い暗色の縦帯が1本走り、その下に
 は不明瞭な2~3本の縞模様が見られることがあ
 る。
・吻(口先)は丸く、口は下向きについており、1対
 のやや長い口ひげを持つことが特徴です。この口
 ひげは、同じような場所に生息するモツゴとの識
 別点となります。タモロコは顔が丸く、全体的に
 ずんぐりしており、口ひげがあることでモツゴと
 見分けることができる。
食性
・雑食性で、動物質のものをより好む傾向がある。
・主に底生動物(ユスリカの幼虫、イトミミズな
 ど)、小型の水生昆虫、浮遊動物などを捕食する
・付着藻類や水草なども食べる。
・湖沼ではミジンコなどのプランクトンを食べることもある。
繁殖
・繁殖期は4月から7月頃で、地域によって多少のず
 れがある。
・産卵は細流、灌漑用水路、水田などの流れの緩やかな場所で行われる。
・1匹の雌に複数の雄が集まることが知られている
・卵は水草、抽水植物の根、落ち葉などに粘着性の
 ある卵を産み付ける。
・卵は水温によって異なりますが、1週間程度で孵化
 する。
・孵化した仔魚はしばらくの間、水面近くで群泳
 し、成長とともに底層で生活するようになる。
・1年で成熟し、繁殖に参加する。
・雄には繁殖期に微細な追星が現れますが、婚姻色
 は目立たない。
特徴
・自然界での寿命は2~3年程度と考えられている。
・飼育下では5年程度生きることもある。
・他の魚類や水生生物の餌となるなど、水生生態系
 の一員として重要な役割を担っている。
・かつては身近な魚でしたが、近年では生息環境の
 悪化や減少が報告されています。河川改修や水路
 の整備、農薬の使用などが原因として考えられて
 いる。
・その生息場所や食性など、環境に適応した多様な
 生態を持っている。もしタモロコを見かけるこ
 とがあれば、そっと観察してみると面白いことが
 あると思います。
タモロコ(クチボソ)の見た目はこんな感じ↓
表現しにくいが、何とも言えない感じがすごい好きです。常にぼーっとしていて、何でものらりくらり生きてそうな感じが漂ってきます。
続いてはアメリカザリガニです。
アメリカザリガニ
エビ目アメリカザリガニ科
北アメリカ(アメリカ南東部~メキシコ北東部)原産の外来種。1920年代に食用ガエルの餌として日本に導入され、現在では北海道から沖縄までの全国の淡水域に広く定着している。
生息環境
・流れの緩やかな平野部の水田、水路、池、河川な
 どを好む。自ら巣穴を掘る習性があり、石や落ち
 葉の下にも隠れる。
形態
・体長は10cm程度まで成長し、体色は赤褐色が特
 徴。大きなハサミを持つ。
食性
・雑食性で、落ち葉、藻類、水草などの植物質か
 ら、水生昆虫、オタマジャクシ、魚類などの動物
 質まで、様々なものを食べる。
繁殖
・繁殖期は年に1回だが、ほぼ一年中抱卵個体が見ら
 れる。メスは一度に200~1000個もの卵を腹部に
 抱えて保護する。
特徴
・繁殖力が非常に高く、環境適応能力も高い。
・1~2年で成熟し、寿命は4~5年位
・特定外来生物にも指定されている。ペットとして
 飼育してもいいが、寿命を迎えるまで責任をもっ
 て育てる必要がある。
アメリカザリガニの見た目はこんな感じです↓
家で飼っている子はこんな色をしていますが、一番ポピュラーな色は赤色です(どうして色が変わったりするのかはあまり自分自身は分かっていません。餌の種類とかで変わったりするんですかね?)。この他にもいろんな色のザリガニがいるので、興味があれば検索してみて下さい。
今回はザリフナ館にいる魚達の生態等を載せましたが、気になる魚はいましたでしょうか?少しでもお役に立てたらと思います。今回の記事がいいなぁ〜と思ったら良いねとフォローをよろしくお願いします。

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