資料館の2階には壁面一杯、たくさんの絵馬が掛けられています。

 

 愛知県名古屋市緑区鳴海町米塚にある、有松天満社(ありまつてんまんしゃ)です。

 





 菅原道真公を祀る神廟(しんびょう)は、かつて東海道にある祗園寺境内にあったと伝わります。

 

 絞りの町「有松」には、江戸時代の浮世絵さながらの景観が今も静かに広がります。

  「ほしいもの 有松染めよ 人の身の あぶら絞りし 金にかえても」

 

 この歌を詠んだ『東海道中膝栗毛』の主人公の弥次さんは、絞りの素晴らしさに魅せられて手拭いを買いました。

 




 有松天満社の石階段の脇に掲げられているのぼり旗は、年によって「朱赤色の年」と「紫色の年」と色が変わりますが、絵刷り・括り・染め等、様々な職人さんの手によって大切に生み出される、有松鳴海絞りで染められた「のぼり旗」です。

 





 絵馬は、神使の牛が描かれた祈願絵馬です。

 境内各所には、「天神様のお使い」として祀られている牛の像は、「願い事を叶えてくれる象徴」とされています。

 

 



(秋の例大祭)

 毎年10月第1日曜日に開催される有松天満社の秋季大祭「有松山車まつり」。まつり全体が名古屋市の無形民俗文化財に指定されており、豪華絢爛な山車3輌(「布袋車」「唐子車」「神功皇后車」)が有松東海道を曳行します。

 迫力ある山車の方向転換、山車の上でくりひろげられるからくり人形の演技はこのまつりのみどころとなっています。夜には3輌の山車に200個の提灯が灯され、幻想的な雰囲気の中、街道を巡行します。