資料館の2階には壁面一杯、たくさんの絵馬が掛けられています。

 

 静岡県磐田市中泉にある、府八幡宮(ふはちまんぐう)です。





 府八幡宮は、天平年間(729~748年)に遠江国司であった桜井王が、国府の守護として勧請したと伝えられています。

 

 境内の建物の多くが、江戸時代に建造されたものです。寛永12年(1635年)に建立された楼門は静岡県の文化財に、中門・本殿・拝殿および幣殿は市の文化財に指定されています。

 

 御祭神には、

 誉田別命(ほんだわけのみこと=応神天皇)

 


 足仲彦命(たらしなかつひこのみこと=仲哀天皇)

 


 気長足姫命(おきながたらしひめのみこと=神功皇后)

をお祀りされ、厄除、交通安全、子育てにご利益があるとされています。

 

 4万平方メートルの広い敷地は自然林にも恵まれ、静岡県の「ふるさと自然百選」にも選ばれています。

 


 絵馬は、楼門と随身が描かれた楼門(随身門)絵馬です。

 

 随身門(ずいしんもん)とは、神社に参拝すると、門のようなものがあり、その両側にサムライのような像が安置してある門が随身門です。

 

 門の中には、神さまをお守りする守護神像が「随身」と呼ばれる姿で入っておられます。随身は、神社の神様と神社の聖域を守るために安置されています。

 



 府八幡宮の楼門は、奈良時代に桜井王が遠江国司として赴任した際に創建したと伝えられています。社殿の前方に位置する随身門は、入母屋造、杮葺、三間一戸の楼門の形式を採り、社記によると寛永12年(1635)の建立とされます。全体的に和様の手法でまとめられ、軒先を深くするために組物を三手先まで出して、大きく広がる屋根を支えている。中央間に架かる虹梁の絵様彫刻は、いかにも江戸時代初期の雰囲気を醸し出す優美な曲線であるといわれています。