資料館の2階には壁面一杯、たくさんの絵馬が掛けられています。

 

 三重県鈴鹿市一ノ宮町にある、都波岐神社・奈加等神社 (つばきじんじゃ・なかとじんじゃ)です。





 都波岐神社と奈加等神社が合併した神社で、御祭神には

「猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)」

「天椹野命(あめのくぬのみこと)」

「中筒之男命(なかづつのおのみこと)」

をお祀りされています。

 

 創立は、雄略天皇の213年3月(5世紀末)と歴史ある延喜式内社で、伊勢国一の宮として、全国から「一の宮巡拝」の参拝者が訪れます。なお、同じ鈴鹿市内にある椿大社も伊勢国一の宮とされています。

 

 平安時代に弘法大師が奉納したと伝えられる、獅子頭2体を本殿に御神体としてお祀りし、古くより中戸流 獅子舞(なかとりゅう ししまい)が伝わる神社でもあります。

 




 絵馬は、2頭の獅子が舞っている中戸流獅子舞を描いた絵馬と巳年の干支絵馬の2題です。

 

 鈴鹿市には古い伝承を持つ獅子舞がいくつかあります。

 三重県の無形民俗文化財に指定されている、山本町の椿大神社の獅子舞や稲生の伊奈冨神社の獅子舞、そして、一ノ宮町の都波岐奈加等神社や下箕田町の久久志弥神社の獅子舞などで、これらの獅子舞は、それぞれの地名から「山本流」、「稲生流」、「中戸流」、「箕田流」と呼ばれています。また、これらの四流の獅子の影響力は絶大で、三重県の北勢・中勢地区の多くの獅子舞がこれら四流の獅子のいずれかに分類されるといわれています。