資料館の2階には壁面一杯、たくさんの絵馬が掛けられています。
東京都北区王子本町にある、王子神社(おうじじんじゃ)です。



北区王子には王子神社と王子稲荷があり、大晦日の夜には関東八ヶ国の稲荷のお使いであるおきつね様が関東総司の王子稲荷にお参りするという言い伝えがあります。
王子神社のご祭神は、
伊邪那岐命(いざなぎのみこと)
伊邪那美命(いざなみのみこと)
天照大御神(あまてらすおおみかみ)
速玉之男命(はやたまのおのみこと)
事解之男命(ことさかのおのみこと)
の五柱で、総称して「王子大神」と呼ばれています。
「運を開き、災いを除く」の意より、開運招福や運気の回生、また厄除けや家内安全、身体健全、交通安全などに御神徳があるところとされています。

神社の8月の例祭「王子田楽」(東京都北区指定無形民俗文化財民俗芸能)の奉納が知られています。
王子田楽は王子権現社(現在の王子神社)に伝承された民俗芸能です。江戸時代には、旧暦の7月13日に境内の舞台(現在は滅失)で、花笠を被り、衣装を着けた躍り手が十二番の演目を奉納したことが当時の地誌などに記されています。戦争で長らく中断していた王子田楽でしたが、地域の人々の努力により昭和58年に復興を果たしました。現在は毎年8月、王子神社の例大祭最終日の午後、境内の仮設舞台で、地域の子供たちが躍り手となって王子田楽が執り行われています。
王子田楽は、魔よけや災難よけの祈願を目的に舞います。

絵馬は、王子田楽の一部を描いた除災開運絵馬です。


(理容業界の神様:関神社と毛塚)
王子神社の境内には、「関神社」があります。社の隣には、「毛塚」があります。祀られているのは、百人一首の句「これやこの 行くも帰るもわかれては 知るも知らぬも逢坂の関」を詠んだ僧侶の蝉丸です。
一説に、蝉丸が初めてかつらを命じて作らせたことから、髪に関する仕事、理容関係者や髪に悩む人がお参りをされるそうです。
