資料館の2階には壁面一杯、たくさんの絵馬が掛けられています。

 

 愛知県稲沢市国府宮1丁目にある、尾張大国霊神社(おわりおおくにたまじんじゃ)、別名「国府宮」です。



 国府宮は、尾張地方の総鎮守神、農商業守護神、厄除神として広く信仰される神社。奈良時代、国衛(こくが)に隣接して御鎮座していたことから尾張国の総社と定められ、国司自らが祭祀を執り行っていたことから、一般には国府宮神社、国府宮と呼ばれるようになりました。


 「はだか祭り」の正式名称は「儺追神事(なおいしんじ)」といいます。今から約1250年前に尾張国司が尾張総社である尾張大國霊神社で厄払いをしたのがはじまりですが、この神事に、裸の寒参り風習がドッキングして現在の祭りになったのは江戸末期といわれています。

 

 祭りの開催日は毎年旧暦正月13日。42歳と25歳の厄年の男を中心に、尾張一円から、サラシのふんどしと白足袋をつけただけの数千の裸男が集まります。裸男たちは、信者たちから託された祈念を込めた布を結びつけた「なおい笹」を捧げて身代わりとしてかつぎ込み厄除けを祈願します。そんな中、一人の「儺負人(神男)」が登場すると一気にヒートアップ!儺負人に触れると厄落としができるということから、男たちがもみあう熱い祭りとなります。

 



 絵馬は、楼門の前でもみあう祭の様子が描かれています。

 


 「はだか祭」には毎年尾張近郊の地区から「大鏡餅」が奉納されます。その大きさはなんと50俵取り(約4トン)。祭り本番前日に奉納地区から神社に奉納されが買い求ます。そしてこの餅は祭り本番の明けた旧暦正月14日、切り分けられて参拝者に授与されます。この餅を食べると無病息災の言い伝えがあります。