釣舟(つりふね)

紐や鎖で吊るされた舟型の花器の形を現しているのでしょう。

美しく並んだ小鶴が鎖のイメージです。

吊るして飾りたい作品です。





【狂歌】

妓王妓女佛(ぎおうぎじょほとけ)も 元は凡夫なり 妻恋う鹿を 尼を釣舟

 

〈注〉

「妓王」「妓女」「佛御前」は、共に『平家物語』に登場する白拍子で、平清盛の妾となるが、無情を感じて尼となった。

「凡夫」は普通の人間。

「釣舟」は釣りの船を言うが、帆掛船を吊り下げたように見える『釣船草』がイメージにあったか。