資料館の2階には壁面一杯、たくさんの絵馬が掛けられています。

 

 京都府京都市北区上賀茂本山にある、上賀茂神社(かみがもじんじゃ)です。

 神代(かみよ)の時代から信仰されてきたと伝わる上賀茂神社。正式名称は「賀茂別雷(かもわけいかづち)神社」といいます。

 いまから2600年以上前、ご祭神である「賀茂別雷大神」が、本殿から北北西の方角2キロほどのところにある神山(こうやま)に降臨されたことを起源とされています。


 現在のような社殿が整えられたのは678年。京都最古級の歴史を有する神社です。 平成6年(1994)には「古都京都の文化財」のひとつとして、境内全域が世界文化遺産に認定されました。

 

 絵馬に描かれているのは、葵祭の様子です。

 爽やかな初夏の京都を優雅な行列で彩る葵祭。今から約1500年前に始まったとされる賀茂御祖神社(下鴨神社)と賀茂別雷神社(上賀茂神社)の例祭です。

 

 葵祭の〝あおい〟とは?

 「路頭の儀」(行列)の御所車、勅使、供奉者の衣冠などに飾られた緑の葉。これは「葵桂(〝あおいかつら〟または〝きっけい〟)」といって、桂の小枝に、下鴨神社と上賀茂神社の神紋である二葉葵の葉を絡ませたものです。

 葵祭は、もともとは「賀茂祭」と呼ばれていましたが、江戸時代に祭が再興されてから葵の葉を飾るようになり、「葵祭」と呼ばれるように。祭で使われる葵は毎年両神社から御所に納められています。