資料館の2階には壁面一杯、たくさんの絵馬が掛けられています。

 

 東京都江東区富岡1丁目にある、成田山 東京別院 深川不動堂(なりたさん とうきょうべついん ふかがわふどうどう)です。

 創建は、江戸時代中期の元禄16年(1703年)。

  江戸時代のはじめ、歌舞伎役者の市川團十郎が、不動明王が登場する芝居を打ったことなどにより、庶民の間で成田山の不動明王の人気が高まります。市川家は代々篤く成田山を信仰していて、屋号を「成田屋」と称するほどでした。そんな庶民の人気により、元禄16年に富岡八幡宮の別当寺である永代寺にて、本尊の不動明王像を成田山から運び公開される出開帳が行われます。これが深川不動堂の始まりとされます。その後も出開帳は何度も行われ、大いに賑わいました。

 

 絵馬は、奥の細道100霊場第一番札所絵馬です。

 

 奥の細道は、芭蕉が崇拝する西行法師500回忌にあたる元禄2年(1689年)に、門人の河合曾良を伴って江戸深川にあった芭蕉の草庵である採荼庵を出発し、奥州、北陸道を巡った紀行文です。

 全行程約600里(2400キロメートル)、日数約150日間で東北・北陸を巡り、元禄4年(1691年)に江戸に戻りました。

 旅の目的は、西行500回忌の記念すべき年に、東北各地に点在する歌枕や古跡を訪ねることでした。

 

芭蕉と曾良の旅姿

 


奥の細道から伊勢街道への旅程マップ