資料館の2階には壁面一杯、たくさんの絵馬が掛けられています。

 

 愛知県刈谷市司町8丁目にある、市原稲荷神社(いちはらいなりじんじゃ)です。


 神社の拝殿前には、所願成就の霊石「稲荷の玉」が祀られています。稲荷の玉について次のような話が伝わります。

 

 昔々、全国各地を旅する一人の老人がいました。老人が市原の地に来た時、一夜の宿を探していた様子で、時の宮司が宿を貸しました。そして明くる日、その老人から『この境内には御神宝に勝るとも劣らない立派なものがある。それを丁重にお祀りすれば、より一層繁栄するでしょう。』と言い残し去って行きました。

  いわれるがままに境内を隈なく探してみると、御本殿の脇より大きな石の玉が出てきました。その後、お祀りし、参拝に来た人がこの玉に触れてみたところ、子宝に恵まれたとか病気が治ったとか数え切れぬ程の霊験を聞くようになり、所願成就の石の玉として知れわたってきました。

 

 絵馬は、キツネの顔をモチーフにした絵馬です。

 

 市原稲荷神社のご祭神は、

 倉稲魂神(うがのみたまのかみ)

 保食神(うけもちのかみ)

 大山祇神(おおやまづみのかみ)

  の三柱で、「市原稲荷の大神」と奉称されています。
 三神ともに太古よりの神々で、

 天にあっては巽(たつみ)(南東)の方角を司り、

 庶民にあまねく福を授け、厄いを祓(はら)い、

 地に在りては人の衣食住を守り、農業・商業・工業の繁栄を導き、生成化育・発展充実

を理想とするご利益がある神々といわれています。