権門(けんもん)とは、古代末期から中世の日本において、社会的な特権を有した権勢のある門閥・家柄・集団を指す言葉です。中国の古典に記された故事に由来する語で、平安時代初め頃から使われるようになりました。




 写真の「権門駕籠」は、「引戸駕籠(ひきどかご)」とも呼ばれ、江戸時代、大名の家臣(武士)や僧侶(お坊さん)が用事で他家へ行くときに用いられた乗り物です。

 漆塗りの屋根は上に大きく開くようになっており、また乗り口は引戸になっていて竹のすだれが掛けられています。