草津 名物立場

中山道と合流する草津宿を過ぎたところ、矢倉村にあった立場の一場面です。ここは「姥が餅」を名物とする茶屋でした。
「姥が餅」は、一説に、織田信長に滅ぼされた、佐々木義賢の子を養うため、その乳母が餅を売り出したことに由来するとも言われています。店舗正面に「うばもちや」の看板を掲げた茶屋は、奥の方まで見通しが利く構図で描かれています。
店内では餅を求めて集まった旅人たちの賑やかな休憩時間の一時が展開しています。
一方、店の前には巨大な荷物を担いでまさに仕事真っ最中の人足たち、そして彼らとすれ違う威勢の良い早駕籠の男たち。振り落とされないようにしがみつく駕籠の中の旅人の姿もユーモラスです。
(お断り 本文は㈱永谷園さんの東海道五拾三次カードからの引用です)
付録 末廣五十三次 (草津)
