亀山 雪晴

あたり一面銀世界。一歩足を踏み外せば滑り落ちてしまいそうに急な雪の斜面を旅人一行は進みます。斜面の上に見えるのが亀山城の石垣と京口門。そこを入れば宿場町です。このように城と近接する宿場はめずらしく、城の大手門を出るとそこはもう東海道でした。
全体的に白の占める割合が多い画面の中で、中央にそびえる老松と、空の鮮やかな一文字ぼかしの藍、そしてうっすらと加えられた背景の紅色が情趣を添えています。
山の稜線や旅人たちが成す列など、あらゆる斜線の方向性と角度が画面上で調和を保ち、清々しい雪晴れのイメージが完成しています。
(お断り 本文は㈱永谷園さんの東海道五拾三次カードからの引用です)
付録 五十三次名所図会(亀山)
