新井 渡舟ノ図

長い長い東海道の旅路も、この新井宿あたりまで来ればようやく後半戦にさしかかります。 浜名湖の今切れの渡しの海上を船で数キロ渡っていくと、新居の関所にたどり着きます。
箱根宿の関所と同様に取り締まり調べが厳しかったため、旅人たちも気持ちがはらはら落ち着かなかったことでしょう。
画面の中ほどに見えているのは御座船で、白鳥毛槍や幔幕などが取り付けられ、吹き流しが風になびいて厳めしい様子です。
それとは対照的に手前に見えているお供の船の上には大あくびをする人の姿が見受けられ、どこかのんびりとした雰囲気が漂っています。
(お断り 本文は㈱永谷園さんの東海道五拾三次カードからの引用です)
付録 五十三次名所図会(新井)
