小田原 酒匂川
小田原宿にたどり着くには、相模湾に注ぐ酒匂川を渡らなければなりません。
冬場は水量が減るため橋が架けられましたが、その他の季節には歩行渡です。
江戸幕府は防御の目的で渡し船の運行も橋の設置も許可していなかったのです。
この図では、板に二本の棒をつけて四人でかつぐ平輦台と呼ばれるものに乗っている人もいれば、肩車で運ばれている人、そして多くの人足が担ぐずいぶんと豪華な駕籠で川を渡る人もいます。
対岸の山の麓には宿場と小田原城が見えます。
広重が山を鮮やかな藍色や橙色で色付けをしているところもポイントです。
(本文は㈱永谷園の東海道五拾三次カードから引用しています。)