資料館の2階には壁面一杯、たくさんの絵馬が掛けられています。

 

 諏訪市中洲宮⼭にある、諏訪大社上社本宮(すわたいしゃ かみしゃ ほんみや)です。



 諏訪大社は、諏訪湖周辺に上社と下社があり、上社が本宮・前宮、下社が秋宮・春宮に分かれる二社四宮で鎮座しています。

 

 二社四宮をめぐる中、まずは本宮からのご紹介です。

 

 本宮はJR中央線上諏訪駅から東南へ 約6km 、駅前からバスで20分のところ、 守屋山の山麓で中部地方 唯一と言われる 原生林、 約500種の植物が群生する10万坪の社叢に抱かれるように鎮座してます。

 

 下社とは 諏訪湖を挟んで相対し、また2キロ東方にある 前宮と合わせて 上社 と称しますが、 この地方で上社と言った場合は普通 この本宮のことを指しています。

 

 絵馬は、竜神を描いた勝運絵馬です。

 

 諏訪の神は古来より水と風の守護神とされています。

 

 諏方大明神画詞の中に、「元寇の役 即ち文永11年(1274年)と弘安4年(1281年)再度に わたる蒙古軍の襲来に際し、上社の神苑に巨龍立ち昇り西方に向かって飛翔し、博多湾上 に蒙古の軍船を撃滅し給う」という記述が残ります。

 

 諏訪明神と龍の関係については、上社のご神体山である守屋山に雲がかかると雨が降る といわれており、山に鎮まる神が水の徳を秘めているとされています。そのようなことから 諏訪の神の姿は龍であるといわれ、蛇体となって顕われた甲賀三郎伝説にも書かれています。

 また、御渡りや湖の氾濫などの自然現象や『天竜川』の名もそれを連想させます。

 

 水は生きていく上で欠くべからざるものです。生命の源、全てのものを育み、人々の心 に潤いをもたらす水。諏訪の明神様は水や風の守護神、龍神様として古くから親しまれ 信仰されています。