資料館の2階には壁面一杯、たくさんの絵馬が掛けられています。





 奈良市春日野町にある、春日大社(かすがたいしゃ)です。

 

 神山である御蓋山[みかさやま](春日山)の麓に、奈良時代の神護景雲2年(768年)称徳天皇の勅命により、

武甕槌命(たけみかづちのみこと)、

経津主命(ふつぬしのみこと)、

天児屋根命(あめのこやねのみこと)、

比売神(ひめがみ)

の本殿が造営され本社(大宮)として整備されました。

 

 現在、国家・国民の平和と繁栄を祈る祭が、年間2200回以上斎行されています。

 

 その中でも1200年以上続く3月13日の「春日祭」は、現在も宮中より天皇の代理である勅使が参向され、国家・国民の安泰を祈る祭文が奏上されます。

 

 絵馬は、各種灯篭を描いた蒔絵絵馬4題です。各絵馬に衝立用の台が添えられ、飾り絵馬に仕立てられています。

 

 春日大社の境内には、平安時代より奉納の始まった約3000基の燈籠があります。

 

 古くは300年以上の時を経たものも多数あり、社寺の参道に燈籠を並べる風習は春日大社から始まったとされます。

 

 燈籠には毎晩火が入り、そのゆらめく明かりで幽玄な世界が広がる聖域です。