資料館の2階には壁面一杯、たくさんの絵馬が掛けられています。

京都市東山区小松町にある、禅居庵(ぜんきょあん)です。
禅居庵は、鎌倉時代後期、元国からの来朝僧 大鑑清拙正澄禅師(だいかんせいせつしょうちょう)を開基として小笠原貞宗が開いた臨済宗建仁寺派の塔頭寺院です。
禅師将来の鎮守として、境内に祀られている摩利支天(まりしてん)は開運勝利のご利益があるところとされています。
禅居庵で鎮守とする摩利支天は、仏法を護る善神として禅宗では大切にされており、七頭の猪の上に座しているお姿から、境内には多くの狛亥が祀られています。
古来より開運勝利のご利益、また亥歳生まれの方には守り神として深く信仰されています。
絵馬は、イノシシが描かれた開運絵馬です。
この絵馬については、次のような説明が添えられていました。
『かつて神事に使用する馬を神社に奉納したのが始まりと伝えられる絵馬。
商売繁盛、家運隆昌など実利的な祈願をする風習が広まったのは江戸時代からで、明治になると様々な形や絵柄が増え現在に至ったといわれています。
当寺では、建仁寺本山法堂の天井画「双龍図」奉納のご縁で平成19年亥年に日本画家の故小泉淳作先生に原画をお願いいたしました。
ご自身や親しいお方の「願い事」や「お名前」をお書き頂き境内の絵馬掛けに結んでご祈願ご奉納ください。
また縁起物としてお持ち帰り頂いても結構です。』
