資料館の2階には壁面一杯、たくさんの絵馬が掛けられています。

京都市右京区嵯峨朝日町にある、車折神社(くるまざきじんじゃ)です。
御祭神は、平安時代後期の儒学者・清原頼業(きよはら よりなり)。文治5年(1189年)に逝去し、現在の社地に廟が設けられ、頼業の法名「宝寿院殿」にちなみ「宝寿院」が営まれました(室町時代には天龍寺の末寺となります)。
そして鎌倉時代、後嵯峨天皇が大堰川への行幸の際、この地を通りかかったときに突然、牛車の轅(ながえ)が折れ動けなくなったそう。そこで調べてみたところ頼業の廟があったことから、ご神威を畏れ、「車折大明神」の御神号と正一位を贈られました。
こうして「車折神社」と称され、現在にいたります。
絵馬は、毎年5月の第3日曜日に嵐山の大堰川において行われる「三船祭り」を描いた京絵馬です。
祭りは、ご祭神である清原頼業が活躍された平安時代の船遊びが再現されます。
御座船・龍頭船・鷁首船を始めとする船の上で様々な伝統芸能が披露され、公募で選ばれた女性が「枕草子」で有名な「清少納言」に扮し、新緑の嵐山に華を添えます。