資料館の2階には壁面一杯、たくさんの絵馬が掛けられています。

 

 田辺市本宮町本宮にある、熊野本宮大社(くまのほんぐうたいしゃ)です。



 「熊野」は、和歌山県南部~三重県南部の地域を指します。和歌山県南部に「熊野三山」と呼ばれる三つの大きな神社があり、熊野三山へお参りするための道が熊野古道と呼ばれています。

 

 主祭神は、家津美御子大神(すさのおのみこと)です。歴史を遡ると、古代本宮の地に神が降臨したと伝えられています。

 

 三本の川の中州にあたる聖地、大斎原に社殿が建てられたのは、崇神天皇65年(紀元前33年)のことでした。奈良時代には仏教を取り入れ、神=仏としておまつりするようになります。

 

 平安時代になると、皇族・貴族の間に熊野信仰が広まり、京都から熊野古道を通って上皇や女院の一行が何度も参拝に訪れました。

 

 絵馬は、熊野信仰の人々をあらゆる災厄からお守りくださるとされている、熊野牛王神符(くまのごおうしんぶ)です。

 

 俗に「オカラスさん」とも呼ばれる熊野牛王神符(牛王宝印)は、カラス文字で書かれた熊野三山(本宮・新宮・那智各大社)特有の御神符です。