資料館の2階には壁面一杯、たくさんの絵馬が掛けられています。



 京都市西京区大原野南春日町にある、大原野神社(おおはらのじんじゃ)です。

 

 延暦3年(784年)の長岡京遷都に際し、桓武天皇の皇后 藤原乙牟漏(ふじわらのおとむろ)が奈良県の春日大社を勧請したのに始まります。

 

 嘉祥3年(850年)文徳天皇が祖父 藤原冬嗣の念願を果たすべく社殿を建立し現在の社名となりました。

 

 平安時代に藤原氏が栄華を極めるとその氏神として篤く信仰され、藤原氏出身の皇后や中宮の参拝の記録が数多く残されています。

 

 藤原氏の血をひく紫式部も一条天皇の中宮 彰子(しょうし / あきこ)について参拝したことがあり、小塩山を題材とした詠を残している他、源氏物語 「二十九帖」にも冷泉帝が大原野へ行幸する場面が登場します。

 

 絵馬は、藤原家の家紋に神使とされている鹿が描かれた祈願成就絵馬です。