資料館の2階には壁面一杯、たくさんの絵馬が掛けられています。

名古屋市南区笠寺町上新町にある、笠覆寺(りゅうふくじ)です。
一般には笠寺観音(かさでらかんのん)の通称で知られる尾張四観音の一つで、その他尾張三十三観音、名古屋二十一大師やなごや七福神などの霊場の札所となっています。
笠覆寺というのは「笠で覆う寺」の意です。
『その昔、ある女性が観音像にお祈りを続けていました。ある日、雨ざらしでびしょ濡れになっていた観音様を見た女性は、思わず自分がかぶっていた笠をかぶせます。
ちょうどそこに男性が通りかかりました。彼こそが京からやってきた青年貴族・藤原兼平公。見初められた女性は京に召され、兼平公と結ばれて「玉照姫」と呼ばれるようになりました。
のちに夫婦は出会いのきっかけとなった観音様に感謝してお堂を建て、笠をかぶせた観音さまをお祀りしました。』
これが笠で覆う寺、すなわち笠覆寺という名がついたという伝説です。
絵馬は、傘を被った観音像の奉納絵馬と恵比須大黒の招福開運の絵馬の2題です。
