資料館の2階には壁面一杯、たくさんの絵馬が掛けられています。

東京台東区根岸一丁目にある、元三島神社(もとみしまじんじゃ)です。
鎌倉幕府御家人の河野通有は、弘安の役(こうあんのえき=弘安4年(1281年)の二度目の蒙古襲来)に際して、地元の大山祇神社で戦勝祈願をしたところ、成就して武勲を挙げることができました。
そして、夢の中で「武蔵国豊島郡に大山祇命の分霊を勧請せよ。」という霊夢を見たことから、上野山に大山祇命(おおやまづみのみこと)を祭神とする神社を創建したのが始まり。
絵馬は、寿老神を描いた延命長寿の絵馬です。
元三島神社は、下谷七福神(したやしちふくじん)めぐりの寿老人をお祀りする巡礼札所でもあります。
寿老神(寿老人)は、寿星の化身または老子の化身と言われます。
長い白髪、長い頭の仙人姿で、福禄寿と同体異名という説もあります。
福禄寿の鶴亀に対して、寿老神は鹿を伴っている姿が多いようです。
この鹿は1000年以上生きている鹿で、その肉を食べると2000才の長寿を得るという話も伝わっています。
また桃を持っているのも特徴です。桃は中国では長寿福徳のシンボルです。