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AIの進化は、全固体電池の開発に大きな影響を与えています。全固体電池は、液体ではなく固体の電解質を使う電池で、高い安全性とエネルギー密度を持ちます。しかし、全固体電池に適した新しい材料を見つけるのは非常に困難です。そこで、AIを使って、大量の材料データから最適な組み合わせを探す研究が行われています。

例えば、マイクロソフトは、量子力学に関するデータを学習したAIを使って、全固体電池向けの新素材を発見しました¹。この研究では、従来は2年かかっていた計算を2週間に短縮し、18種類の新素材を特定しました。このように、AIは材料科学の進歩を加速させる役割を果たしています。

また、ソフトバンクは、米国のEnpower Greentech Inc.と共同で、全固体電池の要素技術を開発しました²。この技術では、電池の正負極に使われる材料の組成や形状を最適化することで、重量エネルギー密度を450Wh/kgに高めました。これは、現行のリチウムイオン電池の約2倍の性能です。この技術は、電気自動車やドローンなどの新しいアプリケーションに応用できます。