1974―4
#75(8/25)
理解 容認 矛盾 = ジレンマ 今日の忘れられない眼
もう一つの要素を背負いこんだ、明瞭に
卒業との引き換えに、就職との引き換えに
そして或いは最大の意味を持つかもしれない焦がれる人との引き換えに
お前は尚且つ何を望もうとしているんだ!
豪胆にもなれず、小心にもなれず
昨晩仰いだ宇宙の その無限さに
喜びも 哀しみも 苦しみも 全てが同化されることを願い
それでも 人間として生きようとあがく
君に居て欲しい だから、居て欲しくない
何もかもが何もかもで だから何もかもは何もかもなんだ
解らない 解ろうとしていないのか
それでも やってみよう
#76(8/26)
火葬場の臭いがした 毎日揺られる電車の窓越しに
格別嫌でもなかった 単なる死滅せり有機物の漂い
何の感慨が湧くでもない
それよりも 久しぶりの山々のシルエットに 去り行く夏を感じる
そうして 月光に秋雲を浮かべる大気を 精一杯吸おうとした
その鼻先に 先程の臭いがかすめた
日々の小さな 己の出来事