一挙に

 常盤 鳴滝 宇多野   三駅

 

  常盤…平安初期の頃、嵯峨天皇の皇子の源常(みなもとのときわ)が山荘を構えたのがこの地であり、常盤の里と呼ばれていたのが地名の始まりである。駅近くの源光寺には、源義経の母・常盤御前の墓がある。

 

 

 以前、地元の常磐野小学校を訪ねたことがある。こう書いて何かお気づきのことがあるでしょうか。 そうです、常盤野ではなく、常磐野なのですね。「小学校設立の時に、皿は割れるから石にしたんやで」と生徒たちは言う。なるほどと思いつつも、今ひとつ説得力に欠ける感がする。

 「ときわ」の表記には「常盤」「常磐」「常葉」などがあり、盤石の、変わりのない…という共通の意味がある。推測なのだが、「ときわ」だけの地名では、「常盤」が、「ときわの」では「常磐野」が使われているのでは。

 実際に確かめてみると、常磐野交番所、常磐野消防団、常磐野自治会館となっていた。ただ、常磐野児童館は、その字体の看板が掛かっているものの、国土地理院発行の一万分の一の地形図には常盤野児童館と表記されている。追跡はここまで。  

 曖昧なところがあるのも、また面白しとしておこう。

 

 

 鳴滝…昔、ある雨上がりの午後、川の滝がゴウゴウと鳴り響き、人々に大洪水が来るのを知らせ、鳴滝の里と呼ばれるようになったという伝説がある。

  了徳寺~大根焚き寺として有名

  ※嵐電桜のトンネル=鳴滝~宇多野

 

 宇多野…この辺りは宇多天皇(867~931)ゆかりの地であり、歴史的な背景がある地名である。宇多野とは、良い田・素晴らしい野という意味である。

  福王子神社~仁和寺の守護神として造営

 

 鳴滝と宇多野の両駅は、幹線道路から離れているせいもあり、静かなたたずまいの中に在る。僕もそうだったが、地元の人でないと、すんなりとは駅にたどり着けないのではないだろうか。  

 来春こそは、鳴滝~宇多野間の嵐電桜のトンネルを、是非通り抜けたいと思っている。

 宇多野駅は、かつては「高雄口駅」と称したらしい。紅葉の名所とされる高雄は、そこから歩いて行くには遠すぎるが、JRバスなどを利用して訪れたい。中国から帰朝した弘法大師空海が14年間を過ごし、やがて真言宗を立宗することとなった神護寺鳥獣戯画で知られる高山寺などと魅力は多い。