一昨日の朝のことだ。『金山城伊達・相馬鉄砲館』のセコムを開錠して入館したら,やにわに「ジョリリィー,ジョリリィー」と甲高い鳥の声が聞こえた。失敗した!昨日からずうっとどこかのガラス窓が開きっぱなしだったのだ。だから,外にいる鳥の声がよく聞こえたのに違いない。私は,そう思い舌打ちした。しかし,よく考えると窓が開いていれば,前日の退館時にセコムをセットできるはずがない。おかしなことがあるものだ。歳を取り脳ミソがいかれたのかもしれない。
するとまた「ジョリリィー」と鳴き声が上がった。声のする方に駆けつけてみると,玄関の透明ガラスの直ぐ前で一羽のツバメが翼をはためかせて空中停止飛行をしていた。ツバメは高速で飛び回れる強い翼を持っているから,空中制止なんぞはお茶の子さいさいなのである。
こんな状況でした。
ツバメのことを心配し過ぎて,写真を撮らず仕舞いでした。
今になり落ちついて考えれば,撮影しておけばよかったと思う。
つばめの空中停止飛行
前日の退館時に,私はツバメの侵入に気付かず,館内に閉じ込めて帰宅してしまったのだ。ツバメには悪いことをしたと思う。うっかり者の私に比べて,このツバメはなかなかお行儀が良かった。糞はフローリングの床の二か所にあっただけで,赤カーペットを汚すことなかったのだ。大したツバメである。
ツバメの落とし物
この日は,飛ぶものに縁がある日だった。昼前から当館の上空を松島基地のブルーインパルスが編隊を組んで小一時間ばかり訓練飛行を行なっていた。ニュースによれば,日曜日に丸森町で展示飛行を行うので,この日は予行飛行をしていたのだそうだ。
松島基地のブルーインパルスの訓練飛行
私は,この訓練飛行に見とれて仕事を怠けてしまったため,様々な作業や段取りが後手後手になった。大名の鉄砲展も終了したから,ツバメの象嵌のある鉄砲を収蔵庫に戻さねばならぬのだが,まだやれていない。これは,明日の仕事にして帳尻を合わせようと思う。
ツバメの象嵌のある鉄砲