相馬野馬追 いよいよ,総大将出陣の宴 | todou455のブログ 火縄銃ときどき山登り

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相馬野馬追出陣の前日,相馬武士たちは陣羽織に袴・白鉢巻等の姿で相馬中村神社に参集し総大将をお迎えして,武運長久や勇戦奮闘を誓って,境内で出陣の宴が開かれる。その祝宴で私たちは,砲術演舞を総大将にご披露することになっている。いよいよ,今日の午後がその時である。

 

                      写真稲用 相双ビューロー

 

7 月に入りこのところずうっと曇天と雨降りの不安定な天候気が続いている。火薬は湿気を嫌うから,火縄銃の点火薬である口薬をもう一度作り直した。火縄銃には,粒状と粉末状の2つの火薬を用いる。どちらも成分は同じだが、粒状の火薬は,火縄の火を付けても着火し難い。粉末にした火薬は,すぐ火が点く。火薬を粉末状にすると性質が変わり爆発力が強くなる。空気含有量の違いなのかもしれない。銃身内に詰めた粒上の火薬を爆発させるため,口薬と呼んでいる粉末状にした火薬が必要なのである。

 

左が黒色火薬,乳鉢に入れて擂り潰して粉末状にすると口薬ができる。

 

ただ粉末状にした火薬は,より湿気に弱い。明日の演武で不発は出したくないので,深夜に乳鉢で火薬を擂り潰し,口薬を作り直したというわけである。深夜にこんなことをしていると,特殊部隊かテロリストにでもなったような気がして,思わず変な気持ちになってしまう。とはいえ,物事を成し遂げるためには,細心の注意と段取りが大切だということだ。