政策担当秘書資格試験 受けてきました | 東大国語で高得点を目指すブログ

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はい、今日は少し一風変わった公務員試験を受けてきました。

こんな内容の職務です。
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まあ、、なかなか高倍率だし、
試験に合格しても採用されるかはまた全然別の話ですが、
教育方面で何か政策立案したい方の手助けができればなと思い、受けてきました。
(もちろん、今後の進路の中で数多く考えてるうちの一つの選択肢にすぎませんが…)


国家総合職と同程度の難易度と言われ、本屋に過去問集すら存在しないという謎に包まれた試験です。
問題用紙も試験終了後に回収されちゃうから答え合わせもできないし。

ただ、受けてみたところ、国家総合職よりはいくぶん簡単めな試験だなと思いました。
でも簡単だと、そのぶん足切りラインが高くなって、下手したら、7〜8割ぐらい取れないと足切りされる可能性もあるから厄介ではある。


忘れないうちに、今日受けてきた内容の概要と感想を(需要があるかわからないけど…)以下に書いていこうと思います。
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問題数40問
(社会科学8問、時事5問、人文科学6問、自然科学5問、文章理解6問、判断推理5問、数的推理3問、資料解釈2問)
 

社会科学:
高校レベルの政経が6問、大学で習うレベルの政治学・行政学・社会学・憲法学の中から2問という感じだった。
高校レベルの政経は本当にセンターレベルみたいな内容だったが、一問だけ経済のグラフが出てくる問題ですごい難問が含まれてた記憶がある。

大学レベルの内容からは、マスメディアに関する社会学理論(沈黙の螺旋とか)と、憲法の精神的自由権と経済的自由権の意見審査基準の違い(=緩やかな基準か厳格な審査基準か)が出題。
ただ、前者は「まるごとパスワード」レベルの知識、後者は「伊藤真の憲法入門」レベルの知識で、芦別憲法を読み込む必要がないぐらい基本的な内容だったから助かった。
とりあえず、民法とか行政法とかミクロ・マクロ経済学みたいな本格的な分野から出たらどうしようかと思ったけど、一問も出なくて本当に良かったです。


時事:
「速攻の時事」みたいな時事対策本からまんべんなく出る感じ。ただ、半分ぐらいは地理の知識があれば答えられる問題だった。
例えば、ドイツが将来的に原発ゼロを目指してるとか、アメリカの失業率は2019年までは減少傾向だったとか、持続可能な開発目標(SDGs)の内容とか、そのあたり。
この試験に限らず、公務員試験って全体的に地理(と政経と世界史も。)の知識がある人が有利になるように作られてる気がした。


人文科学:
・世界史は西洋史と東洋史から1問ずつ出て合計2問、
・日本史は近世までの歴史と近現代の歴史から1問ずつ出て合計2問、
・地理から1問、
・倫理(主に西洋哲学史)から1問、
という構成。

世界史は、東洋史は朝鮮に14世期に朱子学が導入されて15世紀にハングル文字を使い始めたこと、西洋史は第1次世界大戦が起こった背景。

日本史は、江戸時代の寺請制度と、戦後の第1次・第2次農地改革について。

地理は…何が出たか忘れた。

倫理は西洋現代思想から幅広く出てきた感じ。

いずれもセンターレベルだったけど、全体的に少し細かいことを聞いてきたなという感想。


自然科学:
数学(1A2Bの範囲まで)と物理と化学と生物と地学がそれぞれ1問ずつで合計5問という構成。

数学は数学Bの数列の部分分数分解が出てきたけど、Σ計算すらいらない教科書の問いレベルの問題だった。(公務員試験の数学って、本当に簡単な問題しか出ない。)

物理は波、化学は化学基礎レベルの理論から出題されたけど、両方とも計算すらいらない文章題で、一般常識で答えられる問題だった。多分サービス問題のつもりで出したのだろう。

生物は短日植物と長日植物についての考察問題。生物基礎の範囲ではないものの、旧生物1の範囲ではあるし、そもそも図でヒントが与えられてるので知識がなくても考えれば答えられる問題だった。

地学は地学基礎レベルの惑星に関する問題で、水星より金星の方が温度が高いという知識を答えさせる問題。これだけ唯一知識が必要な問題だったと思う。
公務員試験って、理数系の科目は本当に良心的な難易度だ。


文章理解:
現代文が3問、英語長文が3問。
現代文は本当に簡単。センターより易しい。
英語はMARCH〜早慶レベルはあったような。単語がやけに難しい。下手したら英語だけ見れば国家総合職をも凌ぐ難易度だったのではないか。
とはいえ、文章自体は短めだし、しょせん選択式の問題なので正解を選ぶことならできる。
多分ここは全問正解できてるはず。そもそも公務員試験は(たとえ国家総合職であっても)基本的に文章理解は全問正解を目指せる難易度で作られてる。


判断推理:
なぞなぞみたいな文章題と、図形を動かした時の点の軌跡(←ただし中学受験レベル)から構成されていた。
全問は解けなかった。一部どんな問題だったか思い出せない。


数的推理:
基本的には中学数学レベルの文章題が出てきて方程式で解くことになる。(たまに方程式すらいらず、実験してみるだけで答えが出せる問題もあるが…)
速さ時間距離の問題で方程式を立てるも、答えが出なかったのはつらい。中学の時からこのタイプの問題は苦手だ。


資料解釈:
センターの倫理政経で出てくるような統計資料の考察問題が2問出てくる。とりあえず2問とも簡単だった。



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筆記試験の方はこんな感じでした。
7割ぐらいは取れたかなといったところですが、明らかに簡単な内容だったので、多分平均点もボーダーラインも高そう。得点率7割だと少し不安。


論文試験の方は、もう本当に本格的な内容で、
「食料安全保障に関する課題と解決策」と「人工知能が導入されるにあたって考えうる社会の変化とその対応策」について、それぞれ1000〜1600字で3時間にわたり文章を書くという内容でした。
しかも数ページにわたる、膨大な統計資料を読んで分析する必要があります。

明らかに地理の素養がある人を求めてる内容で、
今回に向けてある程度地理の勉強はしてきたけど、満足のいくレベルの論文は書けなかったです。
去年までは、地理の勉強で各国の統計数値を覚えていくことにあまりモチベーションを持つことができなかったものの、
今後は地理の勉強は「社会の解決策」を考える大切な材料なんだと考えて、数値の知識は頭に入れていくべきだと思いました。
何ていうか、我ながら地理が苦手だと一般常識がなくて色々な視野が狭いなと感じる局面が多々ある。




この試験に関しては、受かってても落ちてても、
どちらにせよ今日から本格的に大学受験の勉強を再開することには変わりありません。

来週は代ゼミの第1回東大プレがあるので、
良い感じに地理の学習に対するモチベーションが上がった状態のまま臨めればいいかなと思います。