僕たちは小さい頃から「会社員」という選択肢があまりにも身近にあります。
ドラえもんや、クレヨンしんちゃん、サザエさんといった、
小さい頃から見ている国民的なテレビアニメのお父さんは、みんな「会社員」です。
満員電車や通勤、お給料にボーナス。
「会社員」といえば、という単語がいつの間にか「刷り込まれている」。
いわゆる人気YouTuberの子供として生まれた子供のことを想像してみましょう。
物心をつく頃から、旅行に行く時、ご飯を食べる時、新しいものを買った時、
目の前にはビデオカメラが置いてあり、動画をSNSにアップロードする。
結果、毎月使いきれないほどのお金が入ってくる。
「パパ」のお友達はみんな、動画をYouTubeにあげていて、お金持ち。
「僕の学校の」お友達はみんな狭い賃貸マンション。
「僕とパパ」が住んでるのは、豪華なタワーマンション。
この「環境」で成長した子供は、
「お金を稼ぐ=動画をネット上にアップロードする」
「月に20万ぽっちしかもらえないのに、どうして毎日8時間も働いてるの??」
とか思いそうですね。
あくまで想像(予想?)の話ですが、あり得る話だと思います。
「ズルイ」ですよね。
僕たち一般人の感覚で、お金を稼ぐことは、
・どこかの会社で、雇われ、仕事をこなす。
・辛いことがあっても我慢してなんぼ。
だから、楽して稼ぐのは「ズルイ」。
アラブの石油王なんて、もっともっとズルイです。
たまたま石油持ちの家庭に生まれただけで、努力なんてしてないんですよ?
一方で、視点を変えてみると、
「朝から晩まで肉体労働して、それでも月給換算で、5万円しかもらえない。」
といった貧しい国に生まれた人もいるわけです。
「クーラの聞いた部屋で上司の指示に従って、
パソコン叩いているだけで、20万円ももらえる」のは「ズルイ」。
彼らからすると、僕たち「日本人の労働」はずるく映るでしょう。
そもそも「日本」という、公衆衛生、教育、食事に恵まれた国に生まれたこと自体、
貧しい国の人から見たら「ズルイ」はず。
「将来の夢は?」この質問に対して、小さい頃は、
『お花屋さんになって、大好きなお花に囲まれたい』
『ケーキ屋さんになって、美味しいケーキを作りたい』
『サッカー選手になって、ワールドカップに出たい』
というように「個人事業主」的な職業を口にしていたと思います。
長い長い刷り込みの期間を経て、大学生になる頃には、
『トヨタ自動車みたいな大手で安定した会社で働きたい』
みたいな「会社員」になることを選択するんですよね。
僕自身、小学生の頃は、漁師になりたい!シェフになりたい!と親に言っていました。
しかし、大阪大学に首席で入学し、安泰した人生を想像していた僕は、
「パナソニックやソニー、トヨタみたいな安定した会社に就職できる!俺は勝ち組だ!」と本気で信じていました。恥ずかしい 涙。。。。
この本を読んでいるお父さん、お母さんへ。
「あなたの小さい頃の夢は何でしたか?」
「あなたのお子さんは小さい頃、何になりたいと言っていましたか?」
ダブルバインドという用語を知っていますか?
気になる異性に対して、
「 一緒にご飯を食べに行きませんか?」 ではYes, Noの二択。
「フレンチか、 イタリアンを食べに行きませんか?」と質問すると、
どちらを選んでも「 一緒にご飯を食べる」という目的は達成される。
「モテ本」でよく紹介されているテクニックです。
例えば、 以下の質問をしたとします。
「将来はどこの会社で働きたいの?」
同級生にマウントが取れて、転勤がなくて、福利厚生が充実していて、平均年収が700万円の会社!!!
この質問には、「どこかの会社に雇用されなさい」 という暗黙の前提が隠れています。
「どこで、どうやって、たくさんの人を笑顔にしたいの?」
くらいの質問の方が、答えの「自由度」が高く、無難じゃないかなと個人的には思います。