10月だな

ボーカルレコーディングに最近入った
けど

あぁ俺、歌嫌いだな…と思って
2曲の録音を終わらせて

家に帰ってきて聴いてたら
なんか

んー………って感じで




録り直すかーと思い
その日は寝た



自営でやってるスタジオが経営難で
10月の頭に閉店したのに

予約取れて

もう昔からの付き合いなので
俺の電話には出てくれたんだろうな

予約取れて

スタジオのおじさんも
別にいつもどおりで

たまにでも来てくれると嬉しいなーとか
言ってくれたりして



少し俺の持ち運んでる機材の調子が悪いのもあるけど


その日はずっとノイズが鳴ってて
音質もなんか悪くて

テンサゲレコーディングだった


レコーディングが終わり



数日後に家に帰って聴いてたら


ギリ
2005〜10年代のアマチュアバンドよりは音が良いので


まあまあ良いか…と思って
編集していたのですが


ボーカルの安定感が無さすぎて
疾走感で誤魔化そうとbqmを上げたのも
無意味だったりして



そんな中
何時間も何時間も修正など繰り返し聞いてたら

ボーカルのワンフレーズで

背伸びして同じ未来を見ていた
みたいな詩を歌ってる最中に

危険じゃ……


って声が入ってて
結構くっきり入ってて



でも楽器の音がぶつかり合って
そう聴こえた可能性も
なきにしもあらずで


普通に聴いてる分には気付かないんだけど
集中して聴いてると確実に

危険じゃ…って入っているので

ハッキリと
爺さんの声で

なので

鳥肌がぶわーっと立って

誰だよこのジジイ


俺はお前とユニット組んだ覚えないぞ



って思って




確かに
閉店したスタジオの雰囲気
結構怖かったし

なにより

いつもより機材の調子も悪かったんで



なんかある…とは思ってたんで

レコーディング中もなんかスタジオ内に
誰かいる雰囲気もあって
気付かないふりして歌ってはいたけど


いやー…まじか
こんな事あるんだ…と思い

マジで人の声なので

スロー再生とリピートで
何回も何回も聴いてたんですけど



聴いていくうちに


左近寺…


にしか聴こえなくなって


さこんじゃ……に近いかな

でも

さこ……

左近寺?!
…は……?

左近寺?なんで?
左近寺だれ?なに?



ってなってて

怖すぎてあまり開きたくないので
あえて
ファイル名を

左近寺にして保存して



ここから怖いんですけど


ファイル名を
左近寺にして保存してたデータ


録音したボーカルが全部ノイズだらけになって
聴けなくなったんですよ





こんなバグ
録音ソフト使って10年近くで
今まで一度もなかった事なんですよ






おい………




誰だよ

左近寺
出てこいよ……データ直してくれよ