倉沢さんが常に認めているのは、村木局長から文書を受け取ったこと?
郵便不正事件:検察、苦しい論告 厚労省元局長、22日に
毎日新聞 2010年6月21日 12時45分 障害者団体への郵便料金割引制度を悪用した郵便不正事件で、障害者団体の偽証明書を部下に作成させたとして虚偽有印公文書作成・同行使罪に問われた厚生労働省元局長、村木厚子被告(54)に対し、大阪地検は22日、論告求刑を行う。共犯2人には懲役1年6月を求刑しており、村木被告にも同程度の求刑をするとみられる。ただし、検察にとって重要な供述調書が証拠採用されておらず、専門家は「論告は(村木被告の関与が)『推認できる』などあいまいな表現が多くなるのでは」と指摘。「無罪の公算が大きい」とされる裁判で、検察は“苦しい”論告になりそうだ。 村木被告から偽証明書作成を指示されたという厚労省元係長、上村勉被告(40)の供述調書は、村木被告の共謀を裏付ける証拠の中核だった。しかし、大阪地裁は大阪地検の取り調べに問題があったとして、上村被告の15通の調書すべてを証拠採用しなかった。さらに上村被告は公判で「偽証明書作成は自分1人でやった。村木さんの指示はない」と証言。証拠採用されたわずかな間接的証拠で、村木被告の関与を証明しなくてはならず、検察幹部の一人は「(上村被告への偽証明書作成の)指示の会話が証拠の中からごっそり抜けたのは痛い」と明かす。 石塚伸一・龍谷大法科大学院教授(刑事法)は「論告で検察側は上村被告以外の調書を引用し、村木被告による作成の指示が『推認できる』と主張するしかない。『~と考えるのが合理的、自然』などを多用した内容になるだろう」と指摘する。 事件は実体のない「凜(りん)の会」を障害者団体と認める厚労省の偽証明書を作成したとして村木被告ら4人が起訴された。村木被告の関与の立証の柱は上村被告の「偽証明書の作成は村木被告に指示された」という供述だったが、上村被告は公判で「自分1人でやった」と主張を覆した。凜の会代表の倉沢邦夫被告(74)も捜査段階では「村木被告に証明書を依頼した」と供述したが、公判では「村木被告に依頼していない」と証言した。【日野行介、苅田伸宏】