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生え抜き次官 取引会社に天下り 防衛省

2010年9月2日 朝刊

 防衛省の団体生命保険の幹事社が前事務次官の天下り先に変更される問題で、防衛省生え抜きの事務次官は防衛省共済組合と取引のある保険会社や銀行に天下っていることが分かった。加入者二十六万人という全国最大規模の共済組合を背景に、事務方トップがうまみのある第二の人生に踏み出したことになる。

 生え抜きの事務次官は一九八八年、最初に就任した西広整輝氏を含め、六人いる。退官後に逮捕され、収賄罪などで実刑判決が確定した守屋武昌元次官以外は五人全員が天下りした。

 例えば、天下り先のひとつの三井住友海上火災は共済組合の扱う団体障害保険の幹事社であり、明治安田生命は来年四月からの団体生命保険の幹事社にあたる。みずほ銀行は組合員を対象にした多目的ローンを扱っている。

 事務次官は共済組合の本部長を兼ねるため、取引会社の選定に影響力を発揮できる立場にある。

 防衛省による天下りのあっせんは、鳩山由紀夫前首相の指示を受けて昨年十月十五日に禁止されたが、それ以前は「再就職先の情報提供などは行われていた」(秘書課)とされる。

 今年七月、明治安田の顧問になった増田好平前事務次官と、防衛省出身で昨年八月まで事務次官級の内閣官房副長官補を務め、今年になって幹事社の日本生命の顧問に就任した柳沢協二氏について、同課は「あっせんしていない」としている。

 自衛隊法は離職後二年間は防衛省と密接な関係にある企業への就職を禁じている。しかし、共済組合が扱う各種保険やローンは隊員が各社と直接契約するため、防衛省と密接な関係はないとされ、防衛相の承認を受けずに天下っている。

 (編集委員・半田滋)