(この物語はフィクションです)

オレ様系の上司の「気楽クン」が、
自分の実の娘よりもずっと若い
某省の女性係長を長期休暇のメンヘルに追い込んだ
パワハラ事件には、こんな伏線があった。

8月下旬、女性係長から、問題のプロジェクトについて
電話がかかってきた。
その際、「気楽クン」はこう言った。
「ボクは来週から夏休みなので、3週間いませんよ」

これに対して、女性係長は、
「えっ、えっ、えっ。3週間も夏休みなんですか」

もちろん、夏休みはとって構わない。当然だ。
しかし、ふだんまともに仕事をしている人なら。
「ウチの会社」が、マンションが3つも4つも買えるような巨額の補助金をもらいながら、
プロジェクトを直轄で担当する自分でするのではなく、
某省の女性係長に丸投げすることしか頭にない
「気楽クン」は、このときまで準備を何もしていなかった。
補助金プロジェクトは、年度内の事業完了が決まりで、
この時点ですでに5ヶ月が過ぎている。

女性係長のこの言葉に、「気楽クン」は、
いたく怒っていた。
「夏休みをとってどこが悪いんだ」

あの電話のやりとりをして以降、
「ブスな女」とか、
「無愛想なヤツ」とか、
「気楽クン」は、女性係長のことを罵倒するようになっていった。