(この物語はフィクションです)

本日の出勤時間午前11時35分、退庁時間午後5時10分。

「気楽クン」とは、一体どういう性格なのかとつくづく思う。
きょうも相変わらず決算の書類の作成で、職場全体が動いている。

今週の中では一番遅い出勤をした「気楽クン」。
先日の外部評価の会議で、「気楽クン」の担当するプロジェクトが
大金を投入しながら、情けないような成果しか上げていないことが
会議に参加した人の告げ口でお上に伝わったらしい。

きょう「気楽クン」は、電話でちょっとしかられたようだ。
実際、このプロジェクトは、下請けへ丸投げするだけで、
予算の中から、「気楽クン」が情報収集と称する出張代を
つまみ食いするだけの存在でしかない。
こんなプロジェクトが毎年続いていること自体が不思議だ。
金額を知ったら、納税者の大半はきっと怒る。

お上からしかられたこと、業務が追い込みなこともあって、
きょうの「気楽クン」は機嫌がすこぶる悪かった。
職員の作成した書類にミスがあると怒鳴りつけ、
「あー、オレは非生産的なことをさせられる」といやみを言う、
果ては、1か月も前に業者が提出した資料のミスを発見すると、
受話器に向かって大声を上げて、今晩中に作り直すことを命じた。

しかし、自分の担当する箇所がなんとか終わったようだ。
すると、さっさと5時過ぎに帰ってしまった。

職員は残って10時過ぎまで、高額な超過勤務手当もなしに
残業をしているのに。
身勝手な人だ。そして、薄情な人だ。
人間のクズだと思う。