ラムセス2世葬祭殿はセティ1世葬祭殿の半分以下の規模で
屋根がほぼ完全になくなっており、建物としての保存状態は最悪に近いです。
でも、セティ1世のものとまた異なる明るいタッチでの壁画が残されています。
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 直接日の光の下で見るためか、色が寄り鮮やかに見えます。
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こちらが元のまま残っていたらと思うととても残念な神殿です。
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イメージ 5イメージ 4チケットはセティ1世葬祭殿とセットですので追加料金は不要です。
ここは15分もあれば見ることが出来ますが
日陰がほとんど無いに等しく、休憩場所がありません。
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神殿の前はすぐ町ですが、また砂漠を歩いてセティ1世神殿に戻ることにしました。
昨日は相当疲れたはずなのに、今日は昨日より元気にあるく娘の姿に
子供の回復力と順応性の強さを感じました。
帰りはセティ1世葬祭殿が見えていますので楽でした。

しかし、改めて、古代からの特別な聖地であるここアビドスで
ラムセス2世の神殿が父上のラムセス2世のものより小さいのは、どうも解せません。
私の推測ですが、
ここアビドスは死後の世界で最も重要な重要な神、オシリスの聖地。
オシリス神はミイラの姿の神ですので、このオシリス神の墓であるオシレイオンは
この中でも特に重要な施設であることは容易に想像がつきます。
オシレイオンはオシリス神の墓で、その前にセティ1世葬祭殿があるということで
ラムセス2世は父セティ1世=オシリス神と同化させる。
そしてその息子である自身はオシリスの子、ホルスの化身であるということで
冥界のトップを父、そして現世のトップが自分であること、そしてそれを正当化するための
建造物だったのではないかと考えます。事実かどうか分かりませんが・・・