外に出ていよいよ裏面にあるこの神殿で一番有名なレリーフ。
世界三大美女、かの有名なクレオパトラことクレオパトラ7世とご対面です。
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ローマ帝国のカエサルとの間に出来た息子さん、カエサリオンをプトレマイオス王朝=エジプト王朝の正式な王として神々に認定してもらっている絵。
要は息子の王位正当性を主張した絵だそうです。
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楕円の中にクレオパトラと書かれており、現在特定可能な唯一のクレオパトラの姿ですが
ハトホル女神と同一化してますので、典型的な古代エジプトのハトホル神です。
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 残念ながらギリシア風美人であったであろう、クレオパトラの姿はここからは想像できません。
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なお、楕円の中に名前が刻まれると言うことは王の特権なので、
そこに名前が刻まれているクレオパトラは女王と言うことになります。
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そして、カエサルが殺され、後継のアントニウスが勢力争いで破れたクレオパトラは
エジプト王として、ローマでさらされることを恥とし、自害します。
これでエジプトの王朝時代は幕を閉じ、ローマ帝国の支配下に入ることになりました。
※でも、この壁画からはカエサリオンは王になっているので
本当はオクタウィアヌスがカエサリオンを殺してエジプト王朝の滅亡と言うべきだと思います。
その見地から、この神殿は古代エジプト王朝によって建築された最後の神殿ともいえるのかもしれません。
アスワンのカラブシャ神殿は、そのクレオパトラ、アントニウスを撃破したオクタウィアヌスが
ローマ皇帝アウグストゥスとなってから完成しているようです。
ローマの支配下でもローマ皇帝はエジプトの神々に認められなければエジプトを治めることは出来なかったようです。
しばしクレオパトラを眺めながら休憩します。
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ここデンデラは通常のルクソール観光からは離れた場所になりますが、見所いっぱいのお勧めの神殿です。
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イメージ 9イメージ 10イメージ 8そして駐車場に戻りムハンマドさんと次の目的地、アビドスへ向かいます。