【プロ野球】
中0-9神 2年目横山がプロ初勝利

【プロ野球中日対阪神】ウイニングボールを手にガッツポーズの阪神・横山雄哉=ナゴヤドーム(永田直也撮影)
阪神の2年目、横山が散発の3安打に抑え、7回無失点でプロ初勝利。打線は17安打で9点を挙げた。原口がプロ初本塁打の3ランを含む2安打4打点。新人板山が3安打。中日は吉見が7失点と打ち込まれた。
【プロ野球】
阪神、新星バッテリーが大勝導く プロ初勝利の横山と初HRの原口

1回、投球する阪神・横山雄哉=ナゴヤドーム(永田直也撮影)
阪神に光明が差した。今季初登板初先発の2年目左腕、横山が7回3安打無失点の好投でプロ初勝利。4月27日に支配下登録されたばかりの原口が好リードとプロ1号3ランを含む4打点でもり立て、“新星バッテリー”が大勝を呼び込んだ。負ければ勝率5割を割る試合だったが、横山は「この場でやっと投げられることを意気に感じる」と物おじしなかった。一回に四球で走者を許したが、落ち着いて主軸の平田とビシエドを抑えた。二回以降は緩いボールを巧みに使って相手に的を絞らせなかった。昨年5月、巨人戦で7回1失点デビューを果たしたが、その後は精彩を欠いて未勝利。秋季キャンプで右足を骨折し、他の若手が続々と活躍する中で出遅れた。それだけに「長かったけど、すごくホッとしている」と喜びをかみしめた。「うまく緩急を使ってプラン通りにいけた」とは横山の好投を引き出した原口。四回には吉見の失投を逃さず、左翼席へ豪快な3点本塁打を放り込み、金本監督も「あの3ランが大きかった」と絶賛した。湿り気味だった打線も先発野手全員安打の17安打で9得点。鬼門となっていたナゴヤドームの連敗を6で止めた。チームは“若い力”で、再浮上のきっかけをつかんだ。(大宮健司)
【水泳】
競泳女子のホープ・今井、日本コカ・コーラと契約へ ジュニア選手に異例のスポンサー

今井月
競泳女子のホープでリオデジャネイロ五輪代表の15歳、今井月(愛知・豊川高)が日本コカ・コーラと契約して支援を受けることが4日、関係者への取材で分かった。ジュニア選手に企業スポンサーがつくのは異例で、所属や肖像権の扱いについて最終調整している。同社には引退した北島康介さんが所属しており、日本水連では実業団チームの扱いとなる。同社所属となれば、全国高校総体などに出場できなくなる可能性があり、当面の所属は豊川高とする見通し。今井は岐阜西中1年だった2013年の日本選手権200メートル平泳ぎで3位に入って頭角を現した。今年の日本選手権では200メートル個人メドレー2位でリオ行きを決め、20年東京五輪でも活躍が期待されている。
【2016リオ五輪に挑む】
目標は金メダル2個以上 競泳ニッポンが期待をかける萩野、瀬戸、金藤ら

競泳の日本選手権男子200m個人メドレー決勝で優勝し瀬戸と手を合わせる萩野㊨
今夏のリオデジャネイロ五輪でもメダル量産が期待される競泳界。4月に行われた日本選手権で、前回のロンドン五輪より7人多い男女34人が代表に決まった。引き続きチーム全体を指揮する平井伯昌競泳委員長が「複数の金メダル獲得」を目標に掲げたのは、ロンドンで戦後最多11個のメダルを獲得しながら、唯一「金メダル」を手にできなかった悔しさがあるからだ。目標達成は簡単ではない。しかし不可能でもない。チームには2004年アテネ、08年北京五輪で2大会連続2冠を達成し、引退した北島康介の精神が根付いており、現在、リオで世界一を狙える選手が男女ともに複数いる。
■夢の「金メダル争い」実現へ
頂点へ最も近い位置にいるのが、男子400メートル個人メドレーに出場する萩野公介(東洋大)と瀬戸大也(JSS毛呂山)だ。ジュニア時代からのライバル2人は、4月26日から5月8日までの代表合宿で初めて所属の垣根を越え、一緒に強化を積んでいる。遡ること4年前、ロンドン五輪で銅メダルを獲得した萩野の泳ぎを見て、「自分も世界で戦える」と自信をつけ、表舞台に立ったのが瀬戸だった。翌年の13年世界選手権で初代表になった瀬戸は、世界を驚かせる番狂わせを演じて優勝した。その時「3年後のリオは(萩野と)2人で金メダル争いがしたい」と宣言。リオの前哨戦とされた昨年の世界選手権では、萩野が右肘を骨折して欠場した中、「公介の分まで」と意気込んで2連覇を達成し、いち早く代表内定を得た。一方の萩野も負けてはいない。募らせた悔しさをバネに、4月の日本選手権では瀬戸に4秒以上の大差をつけ、200メートル自由形、200メートル個人メドレーと合わせて3冠。骨折からわずか9カ月で完全復活を遂げ、「目標の金メダルに向けて頑張りたい。ここからが本当のスタート」と力を込めた。本番まで残り3カ月は、競い合って力を高めてきた2人が共闘し、リオでは「ワンツーフィニッシュ」(瀬戸)を目指している。
■世界記録を視野

金藤の目標は「世界記録で金メダル」
女子では、2月以降200メートル平泳ぎで日本記録を連発しているベテラン金藤理絵(Jaked)に勢いがある。4月の日本選手権では、最後までテンポ良く水をかいて世界で4人目となる2分19秒台をマークし、2大会ぶり2度目の五輪を決めた。「戻ってこられてよかった」とはにかんだベテランは、1度目の北京五輪で7位入賞。前回のロンドンで五輪出場を逃して以降は、何度も引退を考えてきた。昨年の世界選手権で8歳年下の渡部香生子(JSS立石)が優勝したことに、「自分は何をしているんだろう」と深く落ち込んだが、これが逆にもう一度を勝負したいと気持ちを固めるきっかけになった。2月の豪州遠征で従来の日本記録を0秒68縮め、4月の日本選手権でマークした2分19秒65は、世界記録にわずか0秒54。北京五輪の男子100メートル平泳ぎで、北島康介が世界記録で制した瞬間をスタンドで見ていて「私もあの場所に立ちたい」と思ったことを強く覚えている27歳。集大成のリオで、北島以来となる「世界記録で金」の快挙を目指す。金メダル候補種目はほかにも、男子200メートル個人メドレーで萩野、女子200メートルバタフライでは昨年の世界選手権で優勝の星奈津美(ミズノ)、もちろん女子200メートル平泳ぎで渡部にも期待がかかっている。
中0-9神 2年目横山がプロ初勝利

【プロ野球中日対阪神】ウイニングボールを手にガッツポーズの阪神・横山雄哉=ナゴヤドーム(永田直也撮影)
阪神の2年目、横山が散発の3安打に抑え、7回無失点でプロ初勝利。打線は17安打で9点を挙げた。原口がプロ初本塁打の3ランを含む2安打4打点。新人板山が3安打。中日は吉見が7失点と打ち込まれた。
【プロ野球】
阪神、新星バッテリーが大勝導く プロ初勝利の横山と初HRの原口

1回、投球する阪神・横山雄哉=ナゴヤドーム(永田直也撮影)
阪神に光明が差した。今季初登板初先発の2年目左腕、横山が7回3安打無失点の好投でプロ初勝利。4月27日に支配下登録されたばかりの原口が好リードとプロ1号3ランを含む4打点でもり立て、“新星バッテリー”が大勝を呼び込んだ。負ければ勝率5割を割る試合だったが、横山は「この場でやっと投げられることを意気に感じる」と物おじしなかった。一回に四球で走者を許したが、落ち着いて主軸の平田とビシエドを抑えた。二回以降は緩いボールを巧みに使って相手に的を絞らせなかった。昨年5月、巨人戦で7回1失点デビューを果たしたが、その後は精彩を欠いて未勝利。秋季キャンプで右足を骨折し、他の若手が続々と活躍する中で出遅れた。それだけに「長かったけど、すごくホッとしている」と喜びをかみしめた。「うまく緩急を使ってプラン通りにいけた」とは横山の好投を引き出した原口。四回には吉見の失投を逃さず、左翼席へ豪快な3点本塁打を放り込み、金本監督も「あの3ランが大きかった」と絶賛した。湿り気味だった打線も先発野手全員安打の17安打で9得点。鬼門となっていたナゴヤドームの連敗を6で止めた。チームは“若い力”で、再浮上のきっかけをつかんだ。(大宮健司)
【水泳】
競泳女子のホープ・今井、日本コカ・コーラと契約へ ジュニア選手に異例のスポンサー

今井月
競泳女子のホープでリオデジャネイロ五輪代表の15歳、今井月(愛知・豊川高)が日本コカ・コーラと契約して支援を受けることが4日、関係者への取材で分かった。ジュニア選手に企業スポンサーがつくのは異例で、所属や肖像権の扱いについて最終調整している。同社には引退した北島康介さんが所属しており、日本水連では実業団チームの扱いとなる。同社所属となれば、全国高校総体などに出場できなくなる可能性があり、当面の所属は豊川高とする見通し。今井は岐阜西中1年だった2013年の日本選手権200メートル平泳ぎで3位に入って頭角を現した。今年の日本選手権では200メートル個人メドレー2位でリオ行きを決め、20年東京五輪でも活躍が期待されている。
【2016リオ五輪に挑む】
目標は金メダル2個以上 競泳ニッポンが期待をかける萩野、瀬戸、金藤ら

競泳の日本選手権男子200m個人メドレー決勝で優勝し瀬戸と手を合わせる萩野㊨
今夏のリオデジャネイロ五輪でもメダル量産が期待される競泳界。4月に行われた日本選手権で、前回のロンドン五輪より7人多い男女34人が代表に決まった。引き続きチーム全体を指揮する平井伯昌競泳委員長が「複数の金メダル獲得」を目標に掲げたのは、ロンドンで戦後最多11個のメダルを獲得しながら、唯一「金メダル」を手にできなかった悔しさがあるからだ。目標達成は簡単ではない。しかし不可能でもない。チームには2004年アテネ、08年北京五輪で2大会連続2冠を達成し、引退した北島康介の精神が根付いており、現在、リオで世界一を狙える選手が男女ともに複数いる。
■夢の「金メダル争い」実現へ
頂点へ最も近い位置にいるのが、男子400メートル個人メドレーに出場する萩野公介(東洋大)と瀬戸大也(JSS毛呂山)だ。ジュニア時代からのライバル2人は、4月26日から5月8日までの代表合宿で初めて所属の垣根を越え、一緒に強化を積んでいる。遡ること4年前、ロンドン五輪で銅メダルを獲得した萩野の泳ぎを見て、「自分も世界で戦える」と自信をつけ、表舞台に立ったのが瀬戸だった。翌年の13年世界選手権で初代表になった瀬戸は、世界を驚かせる番狂わせを演じて優勝した。その時「3年後のリオは(萩野と)2人で金メダル争いがしたい」と宣言。リオの前哨戦とされた昨年の世界選手権では、萩野が右肘を骨折して欠場した中、「公介の分まで」と意気込んで2連覇を達成し、いち早く代表内定を得た。一方の萩野も負けてはいない。募らせた悔しさをバネに、4月の日本選手権では瀬戸に4秒以上の大差をつけ、200メートル自由形、200メートル個人メドレーと合わせて3冠。骨折からわずか9カ月で完全復活を遂げ、「目標の金メダルに向けて頑張りたい。ここからが本当のスタート」と力を込めた。本番まで残り3カ月は、競い合って力を高めてきた2人が共闘し、リオでは「ワンツーフィニッシュ」(瀬戸)を目指している。
■世界記録を視野

金藤の目標は「世界記録で金メダル」
女子では、2月以降200メートル平泳ぎで日本記録を連発しているベテラン金藤理絵(Jaked)に勢いがある。4月の日本選手権では、最後までテンポ良く水をかいて世界で4人目となる2分19秒台をマークし、2大会ぶり2度目の五輪を決めた。「戻ってこられてよかった」とはにかんだベテランは、1度目の北京五輪で7位入賞。前回のロンドンで五輪出場を逃して以降は、何度も引退を考えてきた。昨年の世界選手権で8歳年下の渡部香生子(JSS立石)が優勝したことに、「自分は何をしているんだろう」と深く落ち込んだが、これが逆にもう一度を勝負したいと気持ちを固めるきっかけになった。2月の豪州遠征で従来の日本記録を0秒68縮め、4月の日本選手権でマークした2分19秒65は、世界記録にわずか0秒54。北京五輪の男子100メートル平泳ぎで、北島康介が世界記録で制した瞬間をスタンドで見ていて「私もあの場所に立ちたい」と思ったことを強く覚えている27歳。集大成のリオで、北島以来となる「世界記録で金」の快挙を目指す。金メダル候補種目はほかにも、男子200メートル個人メドレーで萩野、女子200メートルバタフライでは昨年の世界選手権で優勝の星奈津美(ミズノ)、もちろん女子200メートル平泳ぎで渡部にも期待がかかっている。