【プロ野球】
トリプルスリーの山田、最終戦で100打点

6回、2点本塁打を放つヤクルト・山田哲人=東京ドーム(撮影・春名中)
 もはや異次元としか言いようがない。ヤクルトの山田は六回、左中間の観客席最深部にリーグ独走の38号2ランをたたき込み、打点も節目の100に到達。「入るとは思わなかったけど、うれしいですね」と最終戦を華々しく飾った。打率・329、38本塁打、34盗塁でトリプルスリーが確定。100打点もつくのは1950年の別当薫、岩本義行以来、史上3人目の偉業だ。すでに本塁打、最高出塁率、盗塁のタイトルは決定的。この日は「試合前、98まできていたから100打点になったらいいなと思っていた」と気持ちを高ぶらせていた。第1、第2打席は凡退したが、走者を置いた第3打席にきっちり目的を果たすのが、いかにも山田らしい。今季は3番を任され「自分が走者をかえさないといけない」と強く意識した結果が、数字となって表れた。真中監督も「1年間集中していた。すごい成績だよね」と驚嘆するほかない。14日からのCSファイナルステージ、そして日本シリーズを制するまで山田のバットは止まらない。(芳賀宏)

【MLB】
今季2度目の無安打無得点 シャーザー、6人目の偉業

メッツとのダブルヘッダー第2試合で、今季2度目の無安打無得点試合を達成したナショナルズのシャーザー=ニューヨーク(USA TODAY・ロイター=共同)
 米大リーグ、ナショナルズのマックス・シャーザー投手(31)が3日、敵地ニューヨークでのメッツとのダブルヘッダー第2試合で今季2度目の無安打無得点試合を達成した。6月20日のパイレーツ戦に続く偉業で、1シーズン2度の達成は2010年のロイ・ハラデー(2度目はプレーオフ)以来、史上6人目。メジャーでは今季7度目の快挙となった。許した走者は六回先頭の三ゴロ失策のみで無四球、9連続を含む17三振を奪った。試合は2-0だった。シャーザーは08年にダイヤモンドバックスでメジャーデビュー。タイガース時代の13年にはサイ・ヤング賞(最優秀投手賞)を獲得し、翌14年にも最多勝に輝いた。ナショナルズに移籍した今季はこれで14勝12敗、防御率2・79。(共同)

【MLB】
“テイラー・スウィフトの呪い”にメジャー騒然 川崎のブルージェイズは大丈夫?

この美貌が危険なのか。テイラー・スウィフトの呪いに戦々恐々(AP)
 米人気歌手、テイラー・スウィフト(25)が今週末、トロント・ブルージェイズの本拠地、ロジャー・センターで2度コンサートを開催。切符はすでに完売だが、トロントのファンは今年になって相次ぐ「テイラー・スウィフトの呪い」がブルージェイズにも及ばないかと戦々恐々だ。今や世界的に有名なシンガー・ソングライターで美貌の女優、スウィフト。英誌の選ぶ「2015年最もホットな女性100人」の1位にも選ばれた。今年も精力的にコンサートをこなし、ナショナルズ、パドレス、アストロズの本拠地でもステージに立ったが、米スポーツ専門局「ESPN」の調べで、いずれの球団も彼女のコンサートのあと悲惨な成績に陥っていることが判明した。まず開幕前、ダントツの優勝候補だったナ・リーグ東地区のナショナルズだが、7月に彼女がコンサートを行った直後の試合で球場の照明が3度切れたあげく中止となった。エースのシャーザーはツイッターに「彼女の呪いか」と書き込んだ。もちろんジョークだが、この後チームは一気に負けが込み、メッツに地区優勝をさらわれてしまった。夏までア・リーグ西地区首位を走っていたアストロズは本拠地でのプレーオフを想定して10月13日のコンサートを9月9日に前倒しした。それ以降、7勝11敗と大きく負け越し、レンジャーズに地区優勝をさらわれ、ワイルドカードでの進出も怪しくなってしまった。8月29日にコンサートを行ったナ・リーグ西地区のパドレスもその後、11勝18敗でプレーオフ進出を逃した。川崎宗則内野手(34)の所属するブルージェイズは今季大方の予想を裏切ってア・リーグ東地区で22年ぶりに優勝。勢いに乗るが、アメリカの野球ファンは意外と迷信深いことでも有名。カナダのCBCテレビは「ブルージェイズ・ファンが彼女のコンサートに怯えている」の見出し。トロント・スター紙も「彼女は魔女ではないが心配だ」と真顔になってきた。日本では柔道金メダリスト、井上康生(37)の妻でタレントの東原亜希(32)のブログに登場する有名人が災難に遭う-とされる“デスブログ伝説”が有名。洋の東西を問わず美人の呪いはコワイ?

【プロ野球】
今季象徴の完封負け…阪神、CS進出は広島次第 

レギュラーシーズン最終戦を終え、帽子を取って挨拶する和田豊監督(中央)ら=甲子園球場(中島信生撮影)
 今季の阪神を象徴する最終戦だった。勝てばCS進出が決まる4位広島との直接対決。本拠地甲子園の大歓声は何度も見てきたような敗戦に、ため息へと変わった。四回、先発の藤浪が松山に先制2ランを許すと、2死一塁からの安部の左前打を左翼のマートンが後逸して傷口を広げた。続く石原の右前適時打でさらに2点を奪われた。五回に1死一、二塁の反撃機を迎えたが、藤浪の代打、西岡は併殺打。六回1死一、三塁から主砲のゴメスも併殺に倒れた。勝負を託される立場の2人が反撃に水を差していては、今季3敗と分が悪い黒田を打ち崩せるはずもなかった。ファンは声をからしたが、黒田に一矢も報いることができずに完封負け。和田監督は「勝って(CS進出を)決めたかった。ファンに申し訳ない」と肩を落とした。鳥谷は「準備して待ちたい」と答えるのが精いっぱいだった。次の舞台へ進めるか、広島の最終戦を待つしかなくなった。(大宮健司)

【競馬】
ストレイトガールがスプリンターズS勝利 GI2勝目
スプリンターズステークスで1着となった2番のストレイトガール =中山競馬場(佐藤雄彦撮影)

 秋の短距離ナンバーワン決定戦、第49回スプリンターズS(GI)は4日、中山競馬場(11R、芝1200メートル)で15頭が出走して争われ、1番人気のストレイトガール(戸崎圭太騎乗)が1分8秒1で優勝し、5月のヴィクトリアマイルに続くGI2勝目を挙げた。6歳牝馬の中央GI2勝は初めて。 戸崎騎手、藤原英昭調教師はともにこのレース初制覇。中団を進んだストレイトガールは最後の直線で内側からうまく外に導かれて前があくと、一気に末脚を伸ばして差し切った。3/4馬身差の2着は11番人気の伏兵サクラゴスペル、さらに首差の3着には追い込んだ9番人気のウキヨノカゼが入った。マジンプロスパーは出走を取り消した。戸崎騎手は「1200メートルでもGIタイトルを取れて良かった。道中の手応えは抜群で、いい切れ味だった」と語った。

【プロ野球】
ロッテがCS進出 パ、全順位が確定
 パ・リーグは4日、ロッテが5-3で日本ハムに勝って3位を確定させ、2年ぶり4度目のクライマックスシリーズ(CS)進出を決めた。2004年から06年のプレーオフを含めると通算5度目。西武が4位となり、パは全順位が確定した。セ・リーグはCS進出を争う阪神と広島がナイターで対戦。ロッテは10日から札幌ドームで行われるCSのファーストステージ(3試合制)で2位日本ハムと対戦する。ファイナルステージ(6試合制)は優勝したソフトバンクの本拠地ヤフオクドームで14日から行われる。