星、200バタで金=渡部、金藤は決勝へ-世界水泳

女子200メートルバタフライで金メダルを獲得し、笑顔の星奈津美(中央)=6日、ロシア・カザニ
 【カザニ(ロシア)時事】水泳の世界選手権第14日は6日、ロシアのカザニで行われ、女子200メートルバタフライでロンドン五輪銅メダルの星奈津美(ミズノ)が2分5秒56で金メダルを獲得した。今大会日本勢初の金メダルで日本水泳連盟の規定を満たし、来年のリオデジャネイロ五輪代表に決まった。
 女子200メートル平泳ぎでは渡部香生子(JSS立石)が準決勝で全体3位、金藤理絵(Jaked)は6位で決勝に進んだ。女子800メートルリレーの日本(五十嵐、池江、持田、青木)は7位に入り、リオ五輪出場権を獲得した。同100メートル自由形準決勝の内田美希(東洋大)は全体12位で決勝に進めなかった。男子200メートル背泳ぎ準決勝では入江陵介(イトマン東進)が全体の6位で決勝進出。同200メートル平泳ぎ準決勝の小関也朱篤(ミキハウス)は2分8秒03で全体1位となり、決勝に進んだ。 
◇星奈津美の略歴
 星 奈津美(ほし・なつみ)早大大学院出。高校3年で08年北京五輪に出場し、200メートルバタフライで10位。11年世界選手権で4位。12年日本選手権で同種目の日本記録を更新し、ロンドン五輪で銅メダル獲得。13年世界選手権は4位。昨年の仁川アジア大会は200メートルで2位、100メートルで4位。164センチ、55キロ。24歳。埼玉県出身。
◇しっかり勝負を
 渡部香生子 タイムは狙っていたものより遅かったので納得していないが、無事に決勝へ行けたので、しっかり勝負できるように頑張りたい。
◇残れてよかった
 金藤理絵 無事に決勝へ残れてよかった。油断し過ぎないように考えた。どんな状態でも合わすのがベテラン。もう少し詰められたらいい。
◇必死に泳いだ
 星奈津美 最近、自分らしいレースがずっとできていなかったので、最後は今までやってきたことを出そうと必死に泳いだ。いろいろな人に支えてもらい、感謝の気持ちを強く持って、それを表現できる泳ぎをしようと思った。
◇狙い通り
 小関也朱篤 狙い通り。(1レーンの)端から攻めて、気持ちよかった。無心で泳げた。決勝は楽しむ。日本の平泳ぎを背負っているし、メダルを取って帰りたい。
◇まずまずの感覚
 入江陵介 狙ったタイムよりちょっと遅いが、まずまずの感覚。決勝は競ると思う。自分は後半が得意だし、そこで勝負したい。(時事)

目前の壁乗り越える=星、日本女子初の金-世界水泳

女子200メートルバタフライ決勝で力泳する星奈津美=6日、ロシア・カザニ
 追い続けてきたメダルには格別の輝きがあった。ロンドン五輪銅メダリストの星が女子200メートルバタフライで後半に追い上げる会心の泳ぎを見せ、世界選手権の日本女子で初の金メダルをつかんだ。苦戦が続く日本チームに勢いを取り戻す快挙となった。「最近、自分らしいレースがずっとできていなかったので、最後は今までやってきたことを出そうと必死に泳いだ。いろいろな人に支えてもらい、感謝の気持ちを強く持って、それを表現できる泳ぎをしようと思った」昨秋から北島康介、萩野公介らを指導する平井伯昌コーチの下で、スピードを強化した成果を発揮。今大会の100メートルでは自己ベストを更新し、「腕をしっかり使えるようになってきた感覚がある」。以前は後れを取っていた前半も自信を持って積極的に飛ばし、5日の準決勝ではトップのタイムで通過した。3度目の世界選手権への道のりは順調ではなかった。患っていた甲状腺を昨年11月に手術。約1カ月後に練習を再開したが、しばらくは首もとの傷が気になり、力を入れてバタフライを泳げなかったという。それでも、4月の日本選手権で何とか代表に復帰。「ここまで状態を戻して、代表に入れたのは奇跡」。もう一度世界で戦う決意を失わず、目前の壁を乗り越えた。あと一歩の4位に泣いた2度の世界選手権の雪辱を見事に果たした。(カザニ時事)

渡部、みなぎる自信=200平で決勝へ-世界水泳

女子200メートル平泳ぎ予選で力泳する渡部香生子=6日、ロシア・カザニ
 今大会、勢いに乗る女子の渡部が最も得意とする200メートル平泳ぎに挑んだ。「いい色のメダルを取る」と宣言していた18歳が抜群の安定感で、2度目の表彰台に向け、予選、準決勝を通過した。予選4組。序盤から伸びのあるストロークですいすい進み、両隣の選手より頭一つほど前でレースを引っ張った。後半も余裕を持って泳ぎ、2分23秒29は全体1位。準決勝でも2分22秒15に上げ、全体の3位で決勝へ進んだ。「タイムは狙っていたものより遅かったので納得していないが、無事に決勝へ行けたので、しっかり勝負できるように頑張りたい」3日に200メートル個人メドレーで銀メダル。100メートル平泳ぎは4位だったが、3位とはわずか100分の1秒差だった。「だいぶ余力を持って泳ぐことができた。まだまだタイムは上がると思うし、もちろん上げる」と渡部。自信みなぎるたたずまいには、風格すら漂ってきた。(カザニ時事)

【世界水泳】
金子、レベルの差実感 準決勝10位、惜しくも決勝逃す 男子200背

男子200メートル背泳ぎ準決勝 決勝進出を逃し引き揚げる金子雅紀=カザニ(共同)
 男子200メートル背泳ぎの金子は惜しくも決勝進出を逃した。予選は得意の終盤にピッチを上げ、「自分らしいレースができた」と満足そうだったが、「ベスト(1分56秒30)に近いタイムを狙っていきたい」と意気込んだ準決勝は思うようにタイムが伸びなかった。高校時代は無名だったが、筑波大入学後に力を付けた。23歳で初の代表入りを果たした遅咲きのスイマーは、予選で姿を消した100メートルに続き、本職の種目でも世界のレベルの高さを感じた。(共同)

日本が4強入り=バレー男子
 バレーボール男子のアジア選手権は6日、テヘランで行われ、日本は準々決勝で韓国に3-2で競り勝った。7日の準決勝でバーレーンと対戦する。(時事)