【大相撲名古屋場所】
2日続けて金星の大砂嵐、11年ぶりの快挙
2014.7.18 20:17

大相撲七月場所6日目 大砂嵐は引き落としで日馬富士からも金星=18日、愛知県体育館(撮影・森本幸一)
 俵を伝って、絶妙のタイミングで日馬富士を引き落とした。イスラム教のラマダン(断食月)で日中の飲食ができず、「腹減った」を口癖とする大砂嵐がまたも金星奪取。2日続けて大物を食い、「これも相撲」とほほえんだ。一昨日からのどが痛み、風邪の症状が出ているという。深夜に病院で点滴を受け、この日の睡眠時間はおよそ2時間。ラマダンと重なり、「きょうが一番きつい」と思わず本音を漏らしたが、土俵の上で弱さを見せることはなかった。「いつでも誰でも自分の相撲をとるだけ」と心に迷いはない。前日の鶴竜戦と同じく、強烈なかち上げを見舞った。低く立った相手の動きは止められなかったが、大砂嵐のパワーを警戒するあまり日馬富士の攻めが雑になった感がある。前日に続いて敵失の内容とはいえ、1場所で金星2つは11年ぶり。初金星から横綱戦2連勝は、30年前の小錦の記録にまでさかのぼる。場所前の会見で「相撲の神様」と大砂嵐自身が評した横綱を2日続けて破ることはなかなかできない。格上にもひるまない、がむしゃらさが好結果に結びついている。角界デビューからまだ15場所目の22歳は揺らがぬ信念を持ち、役力士と初めてぶつかる場所で輝きを放っている。(藤原翔)

フェンシング、菊地は3回戦敗退
2014年 07月 18日 22:49

 【カザニ(ロシア)共同】フェンシングの世界選手権第4日は18日、ロシアのカザニでサーブル個人が行われ、日本勢で予選を突破した女子の菊地美香(警視庁)は1回戦でグルジア選手、2回戦はイタリア選手をそれぞれ15―13で破り勝ち進んだが、3回戦でロシア選手に4―15で敗れた。伊藤真実(警視庁)は1回戦でウクライナ選手に9―15で敗れ、浜田真帆(静岡・菊川南陵高職)は1回戦でイタリア選手に5―15で屈した。男子の島村智博(警視庁)は1回戦でフランス選手に13―15で敗れた。

ボクシング帝里完敗、獲得できず
2014年 07月 18日 21:57

 国際ボクシング連盟(IBF)スーパーフライ級王座決定戦は18日、神戸ポートピアホテルで行われ、同級6位の帝里木下(千里馬神戸)は同1位のゾラニ・テテ(南アフリカ)に0―3の判定で完敗し、王座獲得に失敗した。28歳の帝里は序盤から相手のジャブやストレートをかいくぐれず、有効打が少なかった。11、12回は積極的に前に出たが、パンチの正確性で上回るテテのペースを最後まで崩し切れなかった。プロ初黒星を喫した帝里の戦績は21戦19勝(3KO)1敗1分け、26歳のテテが22戦19勝(16KO)3敗。同王座は前王者の亀田大毅が返上したため空位となっていた。

「百歳スイマー」が背泳ぎ世界新
2014年 07月 18日 20:40

 18歳以上の選手が出場する競泳のジャパンマスターズ2014が18日、横浜市の横浜国際プールで始まり、31日に100歳の誕生日を迎える長岡三重子さん=山口県田布施町=が出場した。日本マスターズ水泳協会の規定で、競技者は12月31日時点の年齢でグループ分けされ、ジャパンマスターズでは初めての100歳区分の選手となった。50メートル背泳ぎに出場した長岡さんは1分33秒89で泳ぎ、自身が今年記録した同区分の世界記録を15秒以上更新した。長岡さんは80歳のとき、膝のリハビリがきっかけで水泳を始めた。

【ラグビー】
SO争い過熱! 日本代表の強化合宿終了
2014.7.18 22:26

日本代表への合流は昨年秋以来となる小野(右)=17日、長野県上田市
 長野県上田市の菅平高原で行われていたラグビー日本代表の強化合宿が18日、終了した。11月のマオリ・オールブラックス戦に向けた最初の合宿で、プレーの精度向上や疲労時の意思疎通などを主要テーマに14日から実施していた。エディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)は「マオリ戦に向けての土台作りができた。いい方向に進んでいる」と総括した。8強入りを目指すW杯イングランド大会があと1年あまり。今合宿ではSO小野晃征(サントリー)が昨秋以来となる代表戦出場に向け、猛アピールした。「目の前にあるチャンスなので、しっかり取りたい」と、2007年大会以来となる2度目のW杯出場に照準を合わせる。昨年11月の欧州遠征では3試合に先発出場した小野だが、今春は家庭の事情で代表を離れた。その間、ランやパスに非凡さを感じさせる田村優(NEC)と、南半球の世界最高峰リーグ「スーパーラグビー」のブランビーズでの武者修行も経験した立川理道(クボタ)の2人が司令塔として君臨。チームはテストマッチ無敗のまま春シーズンを終えて昨秋のロシア戦から続く連勝を10とし、世界ランキングは過去最高の10位にまで上がった。自身が不在の間の大躍進だったが、トレーニングはしっかりこなしていたため、焦りはなかったという。そしてリフレッシュした状態で代表に再合流。「(SOに)いい選手はいっぱいいるが、できることをやるだけ。チームをコントロールするため、ゲームプランを理解し、持っているものを100パーセント出せるようにする」と決意を語る。これに対し立川は「(小野は)やっぱりうまいし、リーダーシップも取れる。刺激になる」と指摘。SOにはほかにも、WTBからコンバートされた広瀬俊朗(東芝)も控えている。SOの座をめぐる争いは、「各ポジションに質の高い選手が3人は必要だ」と語るジョーンズHCの思惑通りに進んでいるといえそうだ。(橋本謙太郎)