【柔道】
不祥事反省、世界王者の大野が初の頂点に
2014.4.6 18:12

男子73キロ級決勝 大野将平(左)に敗れ、3連覇を逃した中矢力=福岡国際センター
 昨年、天国と地獄を味わった世界王者の大野が、再出発の舞台で初優勝を飾った。男子73キロ級決勝。ロンドン五輪銀メダリストとの勝敗が決したのは、残り29秒だった。指導3つで追い込まれていた中矢が苦し紛れに足技を仕掛けた瞬間、大野が牙をむく。巧みにかわし、体勢が崩れた相手を浮き落としで決着をつけた。昨夏はオール一本勝ちで世界の頂点に上り詰めた。一躍、リオデジャネイロ五輪の金メダル候補に名乗りを上げたが、直後に主将を務めていた天理大での暴力事件が発覚。自身の関与も明らかになり、競技者登録停止3カ月の処分を受けた。不運は重なった。復帰予定だった2月下旬の国際大会は、直前に右膝靱帯(じんたい)を損傷して欠場。2月中は稽古も積めず、今大会に向けての本格始動は3月に入ってからだった。この日は約7カ月ぶりの実戦。「不安も大きかった」と打ち明けた。警戒された内股や大外刈りはなかなか決まらなかった。「とにかく前に出て攻めよう」と苦戦した試合運びには不満も残り、「もっと観客がわく柔道をしたい」と一本へのこだわりを見せた。大会後、2年連続の世界選手権代表に文句なしで選ばれた。不祥事を反省し、けがを克服した22歳が「柔道をできる喜びを感じた」としみじみと語り、世界への歩みを再開させた。(田中充)

【柔道】
五輪「金」の松本、まさかの初戦敗退「前に出すぎた」 全日本選抜体重別
2014.4.5 18:23

女子57キロ級1回戦 大友真貴子(左)に敗れた松本薫=福岡国際センター
 ロンドン五輪金メダリストが2大会ぶりの舞台で、まさかの初戦敗退を喫した。女子57キロ級の松本は1回戦の開始2分24秒、前に出たところを一本背負いで沈められた。「勝ちたい気持ちが強すぎて、前に出すぎた」。試合後は悔し涙を流した。1週間前から体調も崩していたという26歳。今夏の世界選手権代表の座は厳しくなり、「もう一度、一から作り直さないと」と出直しを迫られた。

【柔道】
女子48キロ級・近藤 初出場いきなり頂点 全日本選抜体重別
2014.4.5 18:30

女子48キロ級で初優勝した近藤亜美=福岡国際センター
 高校を卒業したばかりの近藤が、初出場でいきなり女子48キロ級の頂点に上り詰めた。決勝は、今春から所属する三井住友海上であこがれる先輩、山岸との対戦。開始1分23秒、「思い切って攻めた」と振り返る払い腰で有効を奪うと、その後に指導2つを受けながらも逃げ切った。昨年11月のグランドスラム東京大会を制して一気に注目度が高まった成長株の18歳。今回の優勝で8月の世界選手権出場も確実とし、「世界はこれまで夢の舞台だった。これからは優勝することが目標になる」と決意を新たにした。

【柔道】
世界選手権代表に高藤ら 全柔連、11人発表
2014.4.6 18:11

世界選手権代表について、記者会見する全柔連の斉藤仁強化委員長(中央)ら=6日、福岡国際センター
 全日本柔道連盟は6日、世界選手権(8月・チェリャビンスク=ロシア)代表のうち男子5階級と女子6階級の11人を発表し、男子で昨年世界一となった60キロ級の高藤直寿(東海大)、66キロ級の海老沼匡(パーク24)、73キロ級の大野将平(旭化成)らが名を連ねた。ロンドン五輪女子57キロ級覇者の松本薫(フォーリーフジャパン)は漏れた。女子78キロ超級は20日の全日本女子選手権、男子100キロ級と100キロ超級は29日の全日本選手権後に選考。代表は男女各9人が上限で、2人目を出す階級も重量級の代表選考と同時に決める。選考の透明化のため国内ポイントシステムを採用したが、斉藤仁強化委員長は「若手はまだポイントが少なく(ランキングの順位が)ひっくり返っている階級もある。現状で世界を狙える選手を選んだ」と述べた。
 代表は次の通り。
【男子】60キロ級 高藤▽66キロ級 海老沼▽73キロ級 大野▽81キロ級 永瀬貴規(筑波大)▽90キロ級 ベイカー茉秋(東海大)
【女子】48キロ級 近藤亜美(三井住友海上)▽52キロ級 橋本優貴(コマツ)▽57キロ級 宇高菜絵(コマツ)▽63キロ級 田代未来(コマツ)▽70キロ級 ヌンイラ華蓮(了徳寺学園職)▽78キロ級 佐藤瑠香(コマツ)

【ボクシング】
アジア大会代表に清水ら男子6選手決定
2014.4.5 21:42 [ボクシング]

仁川アジア大会代表選考会で、木本盛宝(左)を攻める清水聡=味の素ナショナルトレーニングセンター
 日本ボクシング連盟は5日、東京都内で仁川アジア大会代表選考会を開き、ロンドン五輪銅メダルの清水聡(ミキハウス)ら男子代表6選手を決めた。代表選手は次の通り。
 ▽ライトフライ級 柏崎刀翔(自衛隊)▽フライ級 青木貞頼(東農大職)▽バンタム級 藤田健児(拓大)▽ライト級 清水▽ライトウエルター級 川内将嗣(自衛隊)▽ウエルター級 鈴木康弘(自衛隊)