五輪=ボルトが男子100m連覇、9秒63の大会新記録
2012年 08月 6日 08:10
[ロンドン 5日 ロイター] ロンドン五輪は5日、陸上男子100メートル決勝を行い、ウサイン・ボルト(ジャマイカ)が五輪新記録の9秒63で2連覇を達成した。自身が持つ世界記録(9秒58)の更新はならなかった。同種目での連覇は、1984年のロサンゼルス大会、1988年のソウル大会を制したカール・ルイス(米国)以来で、史上2人目の快挙。昨年の世界選手権で、不正スタート(フライング)で失格となったボルトは「スタートが少し心配だったから、決して最高の反応ではなかった。でもやるべきことはできたし、それが鍵になった」と語った。ヨハン・ブレーク(ジャマイカ)が自己ベストに並ぶ9秒75で2着。ジャスティン・ガトリン(米国)が自己ベストの9秒79で3着に入った。タイソン・ゲイ(米国)は9秒80で4着だった。4日に行われた女子100メートル決勝では、シェリーアン・フレーザープライス(ジャマイカ)が10秒75のタイムで2連覇を達成した。
五輪=「伝説に一歩近付いた」、ボルトが100連覇で不安説一蹴
2012年 08月 6日 11:49

[ロンドン 5日 ロイター] 「伝説に一歩近付いた」──ロンドン五輪陸上男子100メートルで、世界記録保持者のウサイン・ボルト(ジャマイカ)が、五輪新記録の9秒63で2連覇を達成、周囲の不安を一蹴するパフォーマンスを見せた。「中には私を疑っていた人もいた。だから、自分が最も偉大だということを世界に証明する必要があった」。記者団にこう話したボルトは「伝説に一歩近付いたことを意味する。あとは200だけだ」と、200メートル連覇にも自信を見せた。ボルトが「世界トップの4人と走ることができて光栄だった」と振り返った5日の決勝。満員の観衆が見守る中、今シーズンのベストタイム上位5位がスタートラインに立ち、ボルトにとって最高の舞台が整った。この「世界最速の男」決定戦で、ボルトは2位のヨハン・ブレーク(ジャマイカ)、3位ジャスティン・ガトリン(米国)、4位タイソン・ゲイ(同)らを抑え、世界最速を証明してみせた。アサファ・パウエル(同)は8位に沈んだ。本番前のジャマイカ代表選考レースでは、100、200ともブレークに敗れ、ボルトの連覇を疑問視する声も上がっていた。劣勢の予想も出る中、本番の舞台で周囲の不安を振り払ったボルトは「(選考レースで)ヨハンが覚醒させてくれた。彼は私の部屋に来て『ウサイン、今年は五輪の年だ。目を覚ませ』と言ってくれた。その後集中できた」と、金メダルの裏にライバルの存在が大きかったと明かした。200メートル連覇で「伝説になった」とのコメントが飛び出すのか、ボルトの新たな挑戦は7日にスタートする。
五輪=男子ハンマー投げ、室伏は銅メダル獲得
2012年 08月 6日 08:46
[ロンドン 5日 ロイター] ロンドン五輪は5日、陸上の男子ハンマー投げ決勝を行い、室伏広治は78メートル71を投げて、銅メダルを獲得。優勝した2004年のアテネ大会以来、2大会ぶりのメダルに輝いた。室伏は「目標のメダルを取ることができて良かった。チーム室伏で一丸となって取り組んできた成果だ」と語った。80メートル59を投げたクリスティアン・パルシュ(ハンガリー)が優勝。プリモジュ・コズムス(スロベニア)が79メートル36で銀メダルを獲得した。
【陸上】
準決勝で堂々の走り 山県が大舞台で躍動 男子100
2012.8.6 10:14
男子100メートル準決勝でゴールし、手を振って声援に応える山県亮太=五輪スタジアム(共同)
男子100メートル準決勝 ゴールした(右から)山県亮太、米国のタイソン・ゲイ、ジャマイカのヨハン・ブレーク=五輪スタジアム(共同)
準決勝で堂々の走りを見せた。山県は序盤を先頭でリードし、中盤までは決勝進出への期待さえも抱かせた。「プレッシャーの中でも自分のイメージした走りはできた」。期待の20歳は6位ながらも、10秒10の好記録で100メートルを駆け抜けた。動揺してもおかしくない状況だった。決勝で銀メダルに輝いたブレークと同4位のゲイに挟まれたレーン。「正直びっくりした。でもいい機会だと思って…」。9秒台が当たり前の猛者たちを前にしても、名前負けしなかった。予選でもブレークに食らいつき、いい走りを披露していた。日本歴代4位に並ぶ10秒07の好走で自己記録を更新。準決勝との2本を続けて10秒10以内で走りきった結果には安定感があり、間違いなく地力がついてきた証拠でもある。毎日の進歩を心がける若武者は、これで潔しとはしなかった。「2本目のほうが(タイムが)落ちている」。世界の頂点を争う男たちは、五輪2連覇を果たしたボルトを筆頭に、レースを経るごとにタイムを伸ばす。彼我の差を痛感した。スタートで飛び出し、色気が出てしまったことも終盤の失速につながった。「いけるかな、と欲が出てしまい、最後の硬さにつながった。ラストをどう走るかが課題です」初の大舞台では反省も大きな収穫だ。日本人初の9秒台へ期待がふくらむ。(榊輝朗)



