第94回全国高校野球選手権大阪大会
■登美丘2発、あと一歩
(8日、PL学園4―3登美丘)
 登美丘が、夏の甲子園優勝4回の強豪・PL学園と接戦を演じた。右腕のエース楠本泰知(たいち)君(3年)は「緩急をつけて、しっかりコントロールすることを意識した」。大きなカーブと横のスライダーを有効に使い、127球を投げた。被安打10で何度も得点圏に走者を許したが、粘り強くしのいだ。9回に決勝打を打たれたが、「今までのベストピッチング。楽しかった。これで負けたら仕方がない」と話した。打線も本塁打2本で援護。2回には「投球練習で甘かったカーブを狙っていた」という銭村昂大(たか・ひろ)君が右翼席へ運んだ。5回には西上剛史君が、フルスイングで左翼ポール際に打ち込んだ。「ファウルになるかもと思ったが、入ったとわかり、自然とガッツポーズが出た」PL学園との対戦が決まってから、投球マシンを5メートル前に置き、140キロに設定して練習した。守備位置も、相手打者ごとに細かく動かした。加味根(かみね)淳監督は「3―1になったときは勝てると一瞬思いました。守備は楠本の頑張りに尽きる。あと一歩でしたが、今までのベストゲームでした」と満足そうに振り返った。(永井啓吾)
1回戦
PL学園 4―3 登美丘
2012年7月8日 久宝寺球場
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
PL学園
1 0 0 0 0 1 1 0 1 4
登美丘
0 2 0 0 1 0 0 0 0 3
【投手】
PL学園:松本
登美丘:楠本
【本塁打】
PL学園:
登美丘:銭村,西上

■「流れ変える」見せた好守 大阪市立エース、岡田雅史選手
(8日、香里丘7―0大阪市立 8回コールド)
$とっちゃんのブログ

 右足を少しだけ引きずるように、マウンドに立った。6点差の8回表、無死一塁。「何とか流れを変えたい」。大阪市立のエース岡田雅史は、相手打者のバントの球を振り向きざまに二塁に投げてアウトに。筒井哲也監督は、「あれはあいつの意地。頑張れば何だってできるということを見せてくれた」とたたえた。

[夏の高校野球]履正社 逆転勝ち
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履正社―大阪学院大高 6回履正社無死3塁、沖田の犠飛で3塁走者・小保根(左)が生還(捕手・天野)
 第94回全国高校野球選手権大阪大会(府高野連など主催)は2日目の8日、6球場で18試合が行われた。久宝寺球場の第1試合ではPL学園が登美丘を一時追う展開になり、九回に勝ち越して辛勝。万博球場の第3試合では、今春の選抜高校野球大会出場の履正社が大阪学院大高を下した。西野田工科、交野がそれぞれ延長戦を制し、2回戦に進んだ。9~12日は試合がなく、13日は6球場で12試合が行われる。履正社は二回、植田の三塁打と原田の犠飛で2点を取り逆転。六回には小保根が三塁打を放ち、続く沖田の犠飛で1点を追加した。大阪学院大高は初回、二死一、三塁から、二塁への送球がそれた間に、三塁走者の森が生還して1点を先制した。しかし、以降は安打3本に抑え込まれ、加点できなかった。
 ◆自信持って投げられた ○…履正社の強力打線を相手に、9回を投げきった大阪学院大高の田中俊也投手(3年)は、10安打を浴びながらも要所を締め、3失点でしのいだ。2年生からエースで、昨年夏と秋の公式戦でも履正社に敗退しているだけに、1回戦から激突する今大会では、「絶対に勝ってやる」と強い思いで試合に臨んだ。この日は両サイドに投げ分ける制球が安定し、球に切れもあった。七、八回には満塁のピンチを迎えたが、主砲を空振り三振に仕留めるなど、粘りを見せた。攻撃でも八回に気迫のヘッドスライディングで内野安打をもぎとり、逆転に望みをかけたが、2点差を詰めることはできなかった。「思い切り腕を振って、自信を持って投げることができた。バックも失策なしで守ってくれ、助けられた」と、充実した表情で語った。


第94回全国高校野球:地方大会 大阪 8日
毎日新聞 2012年07月09日 東京夕刊

 (8日)

 ▽1回戦

大体大浪商 12-0  市岡商・天王寺商・大阪ビジネスフロンティア

藤井寺    9-1  柏原東

近大泉州   7-0  花園

浪速    10-0  堺上

精華     7-3  大和川・大阪教育センター付

松原     8-1  泉鳥取

東海大仰星 10-0  渋谷

淀川工科   4-1  北淀

西野田工科  2-1  同志社香里

星翔     4-1  東淀工

香里丘    7-0  大阪市立

履正社    3-1  大阪学院大高

PL学園   4-3  登美丘

阪南大高  19-2  大教大天王寺

大塚    13-5  金光八尾

関西大倉   9-2  大商学園

交野     2-0  英真学園

福井    14-10 東淀川



沖縄大会
浦添商などが8強入り 11日に準々決勝 沖縄大会
 第94回全国高校野球選手権大会(朝日新聞社、日本高校野球連盟主催)の沖縄大会は8日、3回戦の残り4試合があり、浦添商、嘉手納などが勝ち進み、8強が出そろった。11日に予定されている準々決勝の対戦は次の通り。

沖縄尚学―久米島

糸満―八重山

前原―知念

嘉手納―浦添商