好投手の活躍光る 大阪大会振り返る
2011年8月3日0時39分
$とっちゃんのブログ
 187校が参加した大阪大会は、初めて決勝に進出した東大阪大柏原が劇的なサヨナラ勝ちで初優勝し、閉幕した。17日間の熱戦を振り返った。
 東大阪大柏原は8試合で計94安打。1回戦は四球を挟み9連打で1イニング14得点、準決勝でも5長短打で1イニング6得点と、火がついたら止まらない集中打が光った。決勝も終盤に7安打を集めて5点差をひっくり返し、2007年の金光大阪以来の初優勝を果たした。
 2年生エースの福山は7試合に先発し31奪三振。4試合を1人で投げ、うち準決勝(8回コールド)を含む3試合は無失点だった。
 準優勝の大阪桐蔭は、昨秋、今春の府大会を制して府内無敗。決勝を除く7試合はすべて4点以上の差をつけ、3試合はコールド勝ちと優勝候補の貫禄を見せつけた。準決勝では、昨夏、今春に続き3季連続の甲子園出場を目指した履正社との「2強」対決が実現。舞洲球場には約6500人が詰めかけ、大会史上初めて同球場の外野席が開放された。
 好投手が目立った大会だった。履正社の飯塚は6試合44回を投げて41奪三振。大阪桐蔭の藤浪は決勝で5失点だったが、それまでは5試合27回で1失点と好投。太成学院大の今村は初戦で5回コールドの参考記録ながら無安打無失点を達成し、箕面東の川畑も3試合27回余りを連続無失点に抑えた。
 好打者として注目されたのが金光大阪の平。勝負強い打撃で今大会最多の4本塁打を記録した。東大阪大柏原の石川慎は1回戦で高校通算55本目となる本塁打を放った。
 多くのチームが輝いた夏だった。府内で唯一、地方大会皆勤出場の市岡は、夏の大阪大会通算199勝目を挙げた。農芸は37年ぶりに夏2勝を果たし、西は32年ぶりに3回戦に進出した。2年前、愛好会としてスタートした泉鳥取は念願の初出場を果たした。公立校は箕面東、桜宮、和泉の3校が16強入りしたのが最高だった。
 東日本大震災を受け、「がんばろう!日本」をスローガンに掲げた今大会。「力の限りプレーすることのできる喜びを十分にかみしめ、一球一球無駄にすることなく、精いっぱい戦う」という選手宣誓の言葉通り、どのチームもきびきびとしたプレーを見せた。=敬称略(向井大輔)


大声援最後まで 大阪桐蔭 大阪大会
2011年8月2日10時50分
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最後まで力強い声援を続ける大阪桐蔭の生徒ら
 (1日、東大阪大柏原7―6大阪桐蔭) 野球部員と保護者、約600人の中高の生徒らで埋まった大阪桐蔭の一塁側スタンド。同校OBでプロ野球日本ハムで活躍する中田翔選手の母香織さん(47)も駆けつけ、「息子の代わりに」とエールを送った。
 大阪桐蔭は4回までに6得点。10年前の同校野球部員、中出庸介さん(27)は「僕の代は決勝で勢いのあった上宮太子に敗れたが、自分たちの野球をやれば負けない」と後輩を見守った。7回に1点差に詰め寄られても「桐蔭頑張れ」と声援は続く。倉田璃莉香さん(1年)は「大丈夫。取られても取り返します」。
 9回、押し出しでサヨナラ負けが決まると、スタンドは一瞬音が止まった。だが最後は選手をねぎらう拍手がわき起こった。野球部応援団副団長の星野佑太君(3年)は「全力で戦った。悔いはありません」と涙ぐんだ目で前を向いた。(吉浜織恵)
■大阪桐蔭・広畑実主将 
 後半、完全にペースを持っていかれてしまった。追い上げられるにつれ焦ってしまい、最後まで自分たちの野球ができなかった。やるだけのことはやってきたから後悔はない。でも、最後にどうしてもこのチームで甲子園に行きたかった。
■大阪桐蔭・西谷浩一監督(41)
 選手が一生懸命頑張ったのに、あと一歩で勝てなかった。甲子園まで導いてやることができず本当に申し訳ない。野球はチームでやるものだということを学んでくれたと思う。選手たちはとてもよくやってくれた。

〈夏、ありがとう〉「野球は、これで終わりじゃない」 敗戦チームの談話 大阪大会
2011年8月1日10時23分
■履正社・岡田龍生監督(50)
 3年生の頑張りのおかげで、4年も連続でベスト4に入ることができた。1、2年生は、先輩が残してくれたものをしっかりと引き継いでくれ。野球は、これで終わりじゃないからな。残念ながら負けてしまったけど、これからの次のステップで生かせるようにしてくれ。そのために、今日の自分の取り組みを考え反省して。3年生は新しい場所で、これ以上の成果が出せるように頑張ってほしい。お疲れさん。=舞洲
■東海大仰星・角石佑太部長(28)
 なかなかうまくいかんもんやな。しんどいことの方が多かったかもしらん。けど、みんなの本番はこれから。今までは修行や。しんどいことがあって当然。でも、楽しいこともあったやろ。今まで、決して無駄なことはなかった。ここまで来られたのは、みんなが頑張った証拠。胸張って家に帰ろう。支えてくれたお父さん、お母さんに、ありがとう言えよ。応援してくれた人たちに感謝して、明日から新しい一歩を踏み出そう。=舞洲


「泥臭く戦う」主将意気込み 東大阪柏原、本社に
2011年8月3日11時7分
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本社を訪問し、優勝号外を読む東大阪大柏原の選手や関係者ら=大阪市北区の朝日新聞大阪本社、飯塚晋一撮影
 6日に開幕する第93回全国高校野球選手権大会(朝日新聞社、日本高野連主催)に大阪代表として出場する東大阪大柏原の選手らが2日、大阪市北区の朝日新聞大阪本社を訪れた。
 渡辺雅隆・朝日新聞大阪本社編集局長は6月の審判委員研修会の際に同校で選手たちのプレーを見たことに触れ、「劣勢から追いつき、最後に劇的なサヨナラで勝ったのを見て感慨深いものがあった。本当におめでとう」とたたえた。
 石川慎吾主将(3年)は「甲子園では一戦一戦泥臭く戦い、一回でも多く校歌が流れるように頑張りたい」、田中秀昌監督(54)は「激戦区・大阪の代表としておごらず、全力プレーで感動してもらえるような戦いをしたい」と意気込みを語った。(向井大輔)

大阪代表:東大阪大柏原(初優勝)
年 日付 出場大会 回戦 トータルスコア 勝敗 対戦校
2011 8月1日 選手権大阪大会 決勝 7-6 大阪桐蔭
2011 7月31日 選手権大阪大会 準決勝 11-0 東海大仰星
2011 7月30日 選手権大阪大会 準々決勝 6-3 大阪産大付
2011 7月28日 選手権大阪大会 5回戦 3-0 大阪
2011 7月26日 選手権大阪大会 4回戦 4-1 初芝立命館
2011 7月25日 選手権大阪大会 3回戦 5-4 近大付
2011 7月23日 選手権大阪大会 2回戦 2-0 城東工科
2011 7月17日 選手権大阪大会 1回戦 18-0 西成