明豊V、光る投手力 準決勝除き無失点 大分
2011年7月28日0時42分
$とっちゃんのブログ

明豊-日本文理大付 9回裏、日本文理大付の最後の打者が内野ゴロに倒れた瞬間、ベンチから飛び出して優勝を喜ぶ明豊の選手たち=新大分
 大分大会は27日、決勝があり、明豊(別府市)が日本文理大付(佐伯市)を6―0で破り、2年ぶり4回目の優勝を決めた。明豊は県代表として8月6日に阪神甲子園球場で開幕する全国大会に出場する。今大会、明豊は5試合を戦い、準決勝を除く4試合が無失点と安定。打線の破壊力に加え、決勝でも主戦・高尾が日本文理大付打線を1安打完封するなど傑出した投手力が優勝の原動力となった。
     ◇
(明豊6-0日本文理大付)
 明豊が日本文理大付を投打に圧倒、2年ぶり4回目の優勝を決めた。明豊の主戦・高尾は9回を1安打無失点と大舞台で完璧な投球を見せた。明豊は2回、2死二、三塁から高尾が日本文理大付の主戦・栄の高めの直球を中前にはじき返し2点を先制。3回には加藤の右前適時打や北里の左越え二塁打などで3点を追加し、栄をマウンドから降ろした。栄は持ち前の球威のある速球でコーナーを丁寧に突いたが、明豊の打者はきわどい球をファウルでカット。甘いコースの球を待って、打ち返した。明豊の高尾はスライダーと直球をうまく組み合わせ、日本文理大付打線に的を絞らせなかった。ストライク先行のテンポのいい配球が光った。日本文理大付は6回に1死二塁と得点圏に走者を進めて好機を作ったが、後が続かなかった。
■背番号1の意地で「100点満点」 明豊・高尾勇次投手
$とっちゃんのブログ
明豊の主戦・高尾勇次投手(3年)=新大分
 明豊の主戦・高尾勇次(3年)の決め球のスライダーは序盤からさえていた。捕手の佐藤匠(3年)は球を受けながら、前日とは別人のようなすごみを感じていた。制球も絶妙で、打たれる気がしなかった。高尾は24日の準々決勝の数日前に発熱。練習ができなかった。26日の準決勝・大分商戦では相手を意識し過ぎるあまり硬くなり、連打や長打を浴びただけでなく、暴投に失策、死球とぼろぼろ。2イニングを4失点で降板、エースの証明「背番号1」を競い合ってきた岡本健一郎(3年)にマウンドを譲った。「今大会、岡本がいい投球をしているのに、自分は活躍できなかった」。悔しさがあふれた。降板後にコーチから「明日もあるぞ」とブルペンでの修正を命じられた。「決勝で投げさせてもらえるなら、自分が最後までマウンドを守りきる」と自分に誓った。
 決勝当日。先発を告げられた。和田正監督は「迷いはあったが、前日に納得のいかない投球をした。決勝はやってくれるだろう」。高尾の意地に期待した。気持ちを切り替えた高尾はベンチの期待に応えて序盤から飛ばし、7回までノーヒット・ノーランの快投。2回2死二、三塁で回った打席では「ここで打てば(自分が)楽になる」と集中。先制の中前適時打を放った。終わってみれば被安打1で堂々の完封勝利。投打でチームを引っ張り甲子園をつかみ取った。「出来過ぎです。100点満点」。マウンドで両手を高く突き上げた。満面の笑みだった。(城真弓)
$とっちゃんのブログ